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Amazon、マーケットプレイスの返品や売れ残りを再活用する2つのプログラム

» 2021年08月05日 09時43分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Amazon.comは8月4日(現地時間)、返品された商品や過剰在庫を有効活用する取り組みの一環として、新たな2つのプログラム「Fulfillment by Amazon(FBA) Liquidations」と「FBA Grade and Resell」を発表した。

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 FBAは、サードパーティーの販売事業者が商品をAmazonのフルフィルメントセンターに保管できるサービス。同社は2019年にはマーケットプレイスの返品や過剰在庫を慈善団体に寄付するプログラム「FBA Donations」を発表した。Amazonは、新プログラムによって「Amazonで販売している企業は、環境に貢献しながら商品をまとめて販売することで、返品商品や過剰在庫からある程度の価値を取り戻すための新たな方法を手に入れる」としている。

 FBA Liquidations(liquidationは精算という意味)は、日本語では「FBA在庫クリアランスプログラム」になる。販売事業者は、返品や余剰在庫の廃棄や返送、所有権放棄の手数料をAmazonに支払う代わりに、第三者プロバイダーを通じて在庫を精算できる。精算価格はAmazonが決定する。独、仏、伊、ポーランド、チェコ共和国、スペインで提供しているプログラムで、間もなく英国でも提供を開始する。

 FBA Grade and Resellは、英国で招待制β版として開始したプログラム。販売業者は、在庫の返送や廃棄の手数料をAmazonに支払う代わりに、販売不可になった在庫を中古品として再出品して販売できる。商品をプログラムに申請すると、Amazonが状態を評価し、業者に代わって出品情報を作成する。年末までに米国でも利用可能になり、その後に独、仏、伊、スペインでも提供していく計画。

 Amazonは公式ブログで「返品はすべての小売業者にとっての現実で、これらをどうするかは業界全体の課題だ。新たなプログラムは、Amazonで販売された商品が有効に活用され、無駄にならないようにするための対策の例だ」と語った。

 このプログラムが発表される約2カ月前の6月22日、英メディアITVが、Amazonが英国内の24のフルフィルメントセンターで毎年何百万もの売れ残り商品を破壊していると報じ、Amazonは英国の議員や環境保護団体から批判されていた。

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