ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >

“ワクチン接種データ”の悪意ある切り取り対策、データの画像保存機能に活路 「スクショより手軽」で防止

» 2021年08月10日 19時50分 公開
[荒岡瑛一郎ITmedia]

 新型コロナワクチンの接種状況をスマートニュースがまとめたダッシュボードの制作裏話を、データ選定やデザイン面で携わった同社の荻原和樹さんが8月10日に公開した。データが都合の良い期間で切り取られるのを防ぐため、画像のダウンロード機能を実装したと説明した。

 スマートニュースが8月4日に公開した「スマートニュース ワクチンダッシュボード」は、首相官邸と厚生労働省のデータを基に全国のワクチン接種状況をグラフで表示するWebサイト。サイト上の「画像を保存」というボタンを押せば、接種回数の推移や各都道府県の状況を表したグラフの画像がダウンロードできる。

スマートニュース ワクチンダッシュボードより

 荻原さんが2020年に別のダッシュボードを作った際に「スクリーンショットがTwitterなどで拡散されたときに出典が分からない」「都合の良い期間だけ切り取られた」といった課題があったという。そこで「スクリーンショットよりも早くて手軽な公式の画像ダウンロード機能を用意しよう」と考えたという。

スマートニュース ワクチンダッシュボードから保存した東京都の接種回数の推移(8月10日時点)

 8月10日時点では接種回数の推移グラフしか画像の保存はできないが、今後は「(他のグラフなど)画像ダウンロードの拡充や都道府県の一覧をもっと高機能にしたい」としている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.