ITmedia NEWS > 製品動向 >

iPhone、Apple Watch、そのライバル製品はどうなる? 2021年秋以降のITガジェットを予測する(2/4 ページ)

» 2021年08月31日 08時00分 公開
[西田宗千佳ITmedia]

「オリジナル半導体」で臨むPixel 6、課題は「売り方」か

 Androidについては、ハイエンド系はGoogleの「Pixel」とSamsungの「ペン系・二つ折り系Galaxy」を除き、大きなところは年の前半に出るのが通例である。Samsungについては「Z Fold3」「Flip3」が発表済みなので、残るはPixelのハイエンドである「Pixel 6」となるだろうか。

 といっても、こちらもデザインは公開済みだし、独自プロセッサ「Google Tensor」を搭載して来ることも分かっている。

photo Pixel 6に搭載される独自プロセッサ「Google Tensor」

 Google Tensorの詳細は未公開だが、一部海外メディアに対して行われたプレビューの記事を読む限りでは、機械学習の処理に特化した高い能力を持ち、カメラ機能のリアルタイム処理に相当活用しているようである。

 この辺り、実はアプローチとしてはAppleと同じである。AppleもAシリーズはメインのCPUコア以上に機械学習向けのコアを強化し、カメラ機能の処理とオンデバイスAIの処理に使っている。オンデバイスAIにしろ画像処理にしろ、機械学習の使い方ではGoogleに一日の長があり、ユニークな使い方をしてくる可能性が高い。筆者としても楽しみだ。

 ただ、Pixelはどうも「携帯電話事業者での販売」が芳しくない。宣伝の問題なのかアピールの仕方なのか、自分で選んで直販でSIMフリーモデルを買うようなファンの支持は厚くても、なかなか多くの消費者の支持を得られず、店頭販売などで苦戦する例が多い。

 販売数を増やすなら、売り方やアピール戦略を見直す必要性もありそうだが、2021年のうちにそこに手を入れてくるかどうかは、なんとも不透明である。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.