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iPhoneにタイヤをつけたような「Tesla Model 3」を買ってしまった “人生最後のクルマ”になぜ選んだか【新連載】走るガジェット「Tesla」に乗ってます(4/4 ページ)

» 2021年09月08日 08時30分 公開
[山崎潤一郎ITmedia]
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注文してから約3カ月音沙汰なし

 前述のようにTeslaは、Webで注文するスタイルなので、値引き交渉など一切ありません。従来より筆者は、ディーラーの営業担当者との駆け引きのような値引き交渉が苦手で面倒というタイプなので、いつも、先方のほぼ言い値で購入していました。その一方で、購入後はもっと安く買えたかも、と悶々とします。小心者です。従って、Teslaのこの販売スタイルは、とても気持ちが楽で、すっきりします。

 Teslaショップのスタッフは、従来の営業担当者というイメージとは大きく異なっています。だからといって、不親切なわけではなく、丁寧に説明してくれますし、こちらの疑問にも的確に答えてくれました。印象としては、フレンドリーなApple Storeのスタッフの対応と似ています。名刺には、「Teslaアドバイザー」と記載されています。

photo Teslaショップが入ったショッピングモールの駐車場にずらりと並んだ納車前のModel 3の群れ。ストームトルーパーの整列のようだ

 5月の試乗日の夜、フォローアップのメールが1通来ただけで、8月の中旬にTeslaから電話連絡があるまでは、何の音沙汰もありませんでした。他のTeslaオーナーのネット情報をみると、それが普通のようです。ただ、電話連絡の3日前、Teslaのアカウントページに何の前触れもなく「VIN」(車両認識番号)が表示され、中国・上海の工場で、生産工程に入ったことが想像できました。

 その後、Teslaより新車登録などの必要書類が郵送されてきます。注文はWebで完結しても、車両の登録は旧態依然とした、紙の書類と実印と印鑑証明の世界です。河野太郎行政改革担当大臣が主導した行政手続き押印廃止も、この領域までは及んでいなかったということでしょうか。

 そこからは、慌ただしく、ローンの手続き、CEV(クリーンエネルギー自動車)補助金申請用に100%再エネ(再生可能エネルギー)電力への切り替え、旧車買い取り業者とのやりとり、自動車保険の確認など、ばたばたと時間が過ぎ、納車日が迫っています。

 次にこの連載でTeslaの様子を報告できるのは、納車後の予定です。以後、ガジェット視点はもちろん、充電や航続距離といったEVにまつわる疑問を解き明かしながらTeslaの様子をお伝えします。クルマの買い換えは、いくつになってもわくわくするものです。

著者プロフィール

山崎潤一郎

音楽制作業の傍らライターとしても活動。クラシックジャンルを中心に、多数のアルバム制作に携わる。Pure Sound Dogレコード主宰。ライターとしては、講談社、KADOKAWA、ソフトバンククリエイティブなどから多数の著書を上梓している。また、鍵盤楽器アプリ「Super Manetron」「Pocket Organ C3B3」「Alina String Ensemble」などの開発者。音楽趣味はプログレ。Twitter ID: @yamasakiTesla


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