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「ラジスマ」って知ってますか? もう「年寄りのメディア」ではないラジオ(1/3 ページ)

» 2021年09月09日 08時30分 公開
[小寺信良ITmedia]

 地方に移住して、急激に接触率が上がったのがラジオである。車に乗ってエンジンをかければ、同時にラジオが流れ出す。Bluetoothでスマホから音楽を聴くこともできるが、同じ時間帯に同じ番組に出くわすと、何となく「これでいいか」という気になる。

 昔ならローカル情報はAM、音楽などハイソな情報はFMと決まっていたものだが、今はほぼFMが全てのニーズを網羅しつつある。それというのも、2028年までに全国44局のAMラジオ局がFMへの転換を目指しているという現状がある。

 AMラジオは聴取エリアは広いものの、放送設備の維持費やメンテナンス費が高額であるため、設備費の安いFMへ切り替えたいわけだ。そんなことから、AMラジオはあと7年ぐらいでほとんどの地域から姿を消すことになる。

 ワイドFMは、現在放送中のFM周波数帯では聴くことができないため、新しい対応ラジオが必要だ。だが今はradikoが普及しており、すでに電波放送の聴取者を上回っている。新型ラジオ不在のままで、ワイドFMがなぜか普及するという時代がもうすぐやってくる。

 そんな中、最近ラジオ局各社が力を入れて宣伝を始めているのが、「ラジスマ」である。ラジオを聴いている方なら、何度かコマーシャルを聞いたことがあるのではないだろうか。宮崎のローカルFMでさえ頻繁にコマーシャルを流しており、全国へ向けて普及にいそしんでいるものと思われる。

photo ラジスマ

 公共交通網が発達した大都市圏に住んでいては見えなかったラジオの世界が、地方には存在するのだ。

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この記事は、毎週月曜日に配信されているメールマガジン『小寺・西田の「マンデーランチビュッフェ」』から、一部を転載したものです。今回の記事は2021年9月6日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額660円・税込)の申し込みはこちらから。さらにコンテンツを追加したnote版『小寺・西田のコラムビュッフェ』(月額980円・税込)もスタート。

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