乗り始めの第一印象は「静かだ」でした。駐車場内を時速20km程度で出口に向かって移動しますが、滑るような感覚です。一般道に出ても、その感覚は同様。ただ、ロードノイズが気になります。エンジン車特有のノイズ発生源がないためか、タイヤの転がりノイズが必要以上に強調されて耳に届く印象です。
初銘柄のタイヤだからなのか、それとも、エンジン車ではマスキングされている周波数までが聞こえてくるのか、定かではありませんが、何かが違います。ただ、これはすぐに慣れました。
その後の感想は「運転が楽しい」、この一言につきます。アクセルを踏むとスーッと加速し、減速はブレーキを使わず、アクセルを緩めます。「回生ブレーキ」と呼ばれるこの仕組みは、モーターの回転抵抗を制動力とし、ブレーキを使う必要はありません。通常走行では、普通にブレーキを踏む場合と同等の減速力を得られ、ちゃんとブレーキランプも点灯します。その際、モーターが発電機となり電気を回収します。
エンジンとは違い、モーターはアクセルを踏んだ瞬間にトルクが立ち上がるので、そこから得られる俊敏性が、運転の気持ちよさを生んでいます。ペダルワークに敏感に反応する様は、一般道のジェントル運転において、至福のひとときをもたらしてくれます。その一方で、驚異的な加速力も秘めています。高速道路のETCゲートで時速約20kmから制限速度に到達するまで急加速を試してみました。これはワープなのか、富士急の「ド・ドドンパ」なのか、脳みそが頭蓋後頭内壁に張り付きました。
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