このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
独ザールラント大学の研究チームが開発した「Eyecam」は、従来のWebカムの機能を維持しつつ、人間の目をまねて擬人化したデバイスだ。
瞳孔をカメラに置き換えた可動式の眼球、まぶた、眉毛を組み合わせ、まるで人間の目のような動きで撮影する。
このデバイスは実物大の人間の目の解剖学的構造にヒントに、主に眼球、皮膚、機構部で構成し、通常のWebカムのようにモニター上に固定できる。
直径24mmの球体(人間の目の典型的なサイズ)を3Dプリントして眼球を形成、瞳孔部分にカメラを挿入する。人間の目とは異なり、虹彩と瞳孔のサイズはカメラセンサーの筐体に合わせた。
皮膚には肌色のシリコンを使用し目周辺の形状を再現。眉毛とまつ毛には、シリコンの中に人間の髪の毛を埋め込んで、リアルさを追求した。
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