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Teslaでの長距離ドライブ、820km走って電費1000円いかないカラクリ走るガジェット「Tesla」に乗ってます(3/7 ページ)

» 2021年10月18日 14時33分 公開
[山崎潤一郎ITmedia]

できの悪いナビゲーションに苦笑

 今回の旅で印象的だったこと、気がついたことが、大きく4つあります。(1)Teslaのエネルギー消費予測は信用できる、(2)秀逸な運転支援機能「オートパイロット」で疲れ知らず、(3)山道の上り下りで電費が差し引きゼロの不思議、(4)ナビゲーションが時々愚か過ぎる案内をする、の4点です。

(1)エネルギー消費予測

 ナビを設定した後、タッチスクリーンから「エネルギーアプリ」を起動して「走行データ」を開くと、目的地までの距離と電力消費の関係が右肩下がりのグラフで表示されます。この予測は信用できます。安心して走ることができました。それどころか、高速道路では控えめに時速80Kmを維持していれば、このグラフよりも(燃費ならぬ)電費を節約可能なことも分かりました。

photo 中央道の長坂インターチェンジ手前のコンビニで自宅までのナビを設定。バッテリー残量69%で出発し、自宅には42%を余して到着との予測値。実際には52%を余して到着した

(2)オートパイロット

 「オートパイロット」という名称から自動運転を連想しますが、これはクルーズコントロール、レーンアシスト、オートステアリング機能が一体化した運転支援機能です。高速道路では、常にこれを利用していました。流れに合わせて車線の真ん中をキープしながら走ってくれます。疲労軽減に寄与してくれました。オートパイロットの詳細については、別の機会にじっくりとご紹介します。

photo オートパイロット作動中のスクリーン。カメラで白線や周囲のクルマを認識している。舵角を自動的に微調整しながらレーンの中央をキープし設定速度範囲内で先行車に追従する。ただし手放し運転はNG

(3)山道で電費が差し引きゼロの不思議

 EVは、上り坂では著しく電気を消費します。その一方で、下り坂では減らないどころかモーターが発電機になるので、電気が回収されます。上って下るとおおむね平地を走行した場合と似たような電力消費に落ち着きます。

photo 電力消費を示すグラフ。赤いところが上り坂の消費量大を示し、緑の部分が下り坂で電力回収を示す。八ヶ岳周辺を観光したので上ったり下ったりでこのような起伏の激しいグラフになった

(4)できの悪いナビゲーション

 さすがにここは狭くて通れない、といったところを案内されたかと思うと、立体交差を直進すればいい部分を、側道経由の直進を案内されたりと、マヌケな道案内にしばしばあきれます。また、地名の読み上げが音訓ごちゃ混ぜで、何が言いたいのか分からず苦笑します。まあ、2012年9月にiOSの「マップ」アプリがナビに対応したときも、尻手黒川道路を「しりてくろかわみちろ」、中原街道を「なかげんまちみち」と発音しており、その後改善されたので、Teslaのナビも今後、改善されることを期待しましょう。

photo 地図画面はGoogleマップを利用。衛星写真に切り替えることも可能。ナビの経路情報や道路の分岐表示などは、日本のナビ情報提供企業である「インクリメントP」のコンテンツを利用している模様

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