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バルミューダがスマホ市場に投じた「河原の小石」──「BALMUDA Phone」に勝機はあるのか(1/3 ページ)

» 2021年11月18日 18時00分 公開
[石井徹ITmedia]

 バルミューダは11月16日、同社初の5Gスマートフォン「BALMUDA Phone」を正式に発表した。2021年5月のスマホ市場参入の発表以来、小出しにしてきた初号機の全貌が明らかにされた。

「BALMUDA Phone」を持つバルミューダの寺尾玄社長

 BALMUDA Phoneは、Android 11搭載の小型スマホ。ミドルハイクラス相当のスマートフォンながら、バルミューダ直販価格は10万4800円(以下、全て税込)と強気の価格設定だ。携帯電話キャリアではソフトバンクが独占的に取り扱う。ソフトバンクでの販売価格は14万3280円。

「BALMUDA Phone」

 スマホは世界で最も使われているテクノロジー製品で、「規模の経済」が働きやすい分野でもある。先端技術が次々と投入されており、製品ライフサイクルも短い。バルミューダがこれまで得意としてきた扇風機やトースターのような生活家電と比べても、参入障壁が高い分野といえる。

 バルミューダにとっての勝機はどこにあるのか。16日の発表会ではバルミューダの社長にしてチーフデザイナーの寺尾玄氏が登壇し、スマホ市場参入への意気込みと狙いを語った。

スマホ市場に投じた「河原の小石」

 BALMUDA Phoneで寺尾氏がライバルとして意識しているのは、Androidプラットフォームの競合他社ではなく、アップルのiPhoneだ。BALMUDA Phoneの公式Webサイトに「開発ストーリー」として掲載された寺尾氏の長文エッセイでは、3000字の文章の末尾で、アップルの故スティーブ・ジョブズ氏へ敬意を表している。

「BALMUDA Phone」の公式サイト内にある「ストーリー」の最後に、米Apple創業者の故スティーブ・ジョブズ氏への敬意が記されている

 一方で寺尾氏は、iPhoneがスマホを画一化させたとも考えている。

 「私もBALMUDA Phoneを作る前はiPhoneのユーザーでした。何しろiPhoneがほしくてソフトバンクに乗り換えたクチでしたから。一方で、今の携帯電話市場には、BALMUDA Phoneにとっても“チャンスがある”とも考えています。

 そのチャンスとは、iPhoneがスタンダードになりすぎてしまったことです。今の画一性を生み出しているのは、iPhoneとアップルにほかなりません。アップルがトレンドを作って、他のメーカーが追う。そうして市場には画一的なスマホばかりになる。この状況が長く続きているんじゃないかなと思います。

 画一的なスマホ市場で“違うもの”を求めているが、誰もやってくれない。だから私たちは違うものを作りました。この状況こそが、われわれにとってのチャンスだと考えています」(寺尾社長)

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