ドロップスの成功により、不透明素材で同じ作り方をすることで、軸とキャップの間に段差が無い、いわゆる葉巻型の万年筆のようなデザインのミミックを生むことになった。それがミミック・メッセンジャーだ。アセチロイドの透明感が、まるで漆塗りの軸のような光沢で、「高級万年筆風補助軸」であるミミックの面目躍如のような仕上がり。
「この葉巻型の形状が、ハワイで目撃されたという未確認飛行物体オウムアモアにそっくりで、調べたら、オウムアムアって遠くからのお使いという意味だったんです。英語だとメッセンジャー、ということで、そのまま名前にしました」と宇井野氏。キャップの上部を埋めるパーツには、初代ミミックである「ペンギン」の素材を使い、モンブラン万年筆の天冠に付いているホワイトスターのような、ミミックのアイコン的なデザインになっているのもヒストリカルなモデルっぽくて楽しい。
「ドロップス」のポップで軽いルックス、「メッセンジャー」の重厚だけど持つと軽くて、実は鉛筆補助軸というミミックのコンセプトそのままの遊び心あふれるギャップ。対照的な2つのモデルが同じ工法だから実現したというのが、ものづくりの面白さ。
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