マツ で、この主人公ってのがMetahumanなんですよね。
ヤマー Metahumanですか?
マツ Metahumanというのは知識がなくともデジタルヒューマン(実写のようなCG人間)が作れるサービスで、それをEpicが無料提供を始めたんですよね。僕も申し込みだけして、そのまま忘れてたんですが、これで思い出しました。Metahuman Creatorという制作ツールは4月にアーリーアクセスが可能になっています。
で、Metahumanのすごいところは、超リアルさにあって、いきなり出てきた人物が本物の人間と見分けがつかないレベルの詳細さ、自然な動きなんですが、そのままだとゲーム内では動かしにくいじゃないですか。そこはLOD(Level of Detail)という、レベルによってディテールを変えられる仕組みが入っていて、だから、Matrixの映画のようなシーンと、動き回るシーンがスムーズに切り替わる。
ヤマー ということは映画のようなドラマシーンは詳細なディテールで、ゲームシーンは少し落として動きやすくしてるということですか?
マツ ですね。映画レベルのポリゴンやリグで全部をそのまま動かすのはリソースの無駄なので。
ヤマー 無駄というかハード側に限界がありますもんね。
マツ でも、そうしたキャラクターも、車なども、自律的に動いていて、それがランダムに生成されるという。主人公が歩いたり走ったりするとモブキャラのMetahumanたちは避けてくれるんだけど、そこは映画「フリー・ガイ」を見た後だと、ちょっと悪いなという気持ちになる。あれもゲーム内の話じゃないですか。ゲーム内のモブキャラがAIによって意識を持っちゃってという話。
ヤマー あ、フリー・ガイってそういうストーリーなんですね。
マツ Disney+で配信されてるんで、見た方がいいですよ。ゲームエンジン入門映画です。
ヤマー みます。松尾さんを避けてくれたNPCにもし意思のあるAIがあったら……。
マツ そうそう。このゲーム、歩くだけじゃなくて、走れるんだけど、さらに、車のドライブもできる。歩いていて車の近くにくると、中に入って運転できちゃう。4万台近くの車に乗れちゃうらしい。当然ぶつけまくるわけですけど。
ヤマー オープンワールドですね。「Grand Theft Auto」みたいな。
マツ まさにそんな感じ。いやーもうこれでいいじゃんってなるわけですよ。西川さんいわく、Matrixでは建物やマップや人、車とかも自動で生成されているようで、メタバース作り放題です。
ヤマー リアルタイムレンダリングであのクオリティー出されちゃうと、あの空間内で過ごすって結構現実的になってきますよね。
マツ VRChatとかって、リアルな人と交流しなくちゃいけなくて、わずらわしくないですか? この世界だとNPCだけだから楽すぎて。
ヤマー ちょっとそれが億劫でまだVRCデビューしてないです(笑)。
マツ そういうコミュ障気味な人にもいいデモです。
ヤマー あの空間内は松尾さんしか人間いませんね。
マツ そう。リアルな意志を持った人は、自分しかいない。そう思っているのだが、実は……。
ヤマー フリー・ガイ好きですね(笑)
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