マツ そうそう。これは映画だけじゃなくて、音楽の世界にも広がると思うんですよ。
ヤマー と、いいますと?
マツ 往年のポップグループABBAが再結成したじゃないですか。ご本人たちは、もうだいぶ歳を取られて、ステージをするわけにはいかない。歌は歌える。振り付けもできるけど、ツアーをできるほどの歳ではない。
ヤマー ありましたね!
マツ あれもデジタルヒューマン。
ヤマー バーチャルABBAってことですよね。中身は本人だけど若き日の姿をまとっていると。
マツ 俳優もそういうふうになっていくと、デモの中でキアヌ・リーブスも言っていて。
ヤマー なんと。若き日の栄光を再生産し続けられるってことですね。
マツ 一定の成功を成し遂げた人は、デジタルヒューマンになって、さらに若返って稼ぐ。でも、こうしたものがフリーのツールになることで、ぼくらでも同じようにデジタルヒューマンが使えるようになるかも、というのがちょっと期待が持てるところでもあります。僕は若い頃の妻の3Dモデルを、別のヒューマンモデル作成ソフトを使って作ってるんですが、それをMetahumanの品質でできるようになったらうれしい。
ヤマー おお、そんなことされてたんですか!
マツ それができたら、自分もデジタルヒューマンにして、自分たちだけのメタバースに入って自律的に動いていくような黄泉の世界を夢想しています。
ヤマー さすがすぎる。誰かを模したデジタルヒューマンとAIを組み込んで、自分もメタバース世界にダイブして永遠に過ごす……。人の手で作られた天国って、ユートピアでもありディストピアみもありますね。
マツ ゲームエンジンって文字通り「世界を作れる」んですよね。そのすごさを、今回のMatrixデモでは見せつけられた気がします。
ヤマー UE5の最初のデモを見たときも衝撃的でしたけど、Matrixのデモはゲームを超えた可能性がドバっと一気に押し寄せた気がします。もちろんFacebook→Meta以降のメタバースブームもあって意識が変わっていたのもありますが、まだ見ぬメタバースの要素技術が着々と進んでいるって実感しましたね。
マツ これとVR、ARというのはまた別に、そのために必要な、世界を作り上げて動かしていくための技術としてのUnreal Engineはこのレベルまで来ているというのがね。
ヤマー まさしく。まずは未来を体感すべくPS5を入手せねば(いつになったら買えるんですかね)
マツ いやー、もうPS5だけの問題じゃないですからね、物不足は。Xboxならと思ったんですけど、これはさらに少ないらしく。
ヤマー カメラも買えないゲームも買えない、GPUも高騰……。
マツ 取りあえず、たしか放置してあったはずのゲーミングノート使ってUnreal Engine勉強したらどうですか(笑)
ヤマー 「OMEN 17」のことですよね……。7月に買ったのに半年開けてないんですよ……。(VRC用に買ったのに)
マツ それだ! 人のワールドで楽しめないと嘆くなら、その前に自分で構築しろと!
ヤマー DIY精神ですね(笑)
マツ そのためのエンジンなので!
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