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「身の丈以上の高級車」を買うときに役立つ、西川善司流「スポーツカーの買い方」指南西川善司の「日産GT-Rとのシン・生活」(1/4 ページ)

» 2022年01月24日 08時00分 公開
[西川善司ITmedia]

 IT系ライターの西川善司さんはクルマ愛好家でもあり、スポーツカーに関する記事も執筆している。そんな西川さんが手に入れることになった最新スポーツカー「GT-R nismo Special Edition」を切り口に、これからのクルマのものづくりを解き明かしていく。


 今回、「人生最後の車」という思いを乗せて、身の丈以上の買い物をした筆者であるが、そうしたことを自分もやってみたいと考える人もいるのではないか。

 ということで筆者が「GT-R Special Editionをどうやって購入したか」という話をしてみたい。地味な話が多いが、車を購入する際の参考にはなるかもしれない。

photo 筆者の元に納車されたGT-R Special Edition

 まず、自分は2013年辺りから、「人生最後の車貯金」として、月々10万円くらいの貯金をしていた。これを2021年まで8年間継続。これに所有していた2013年モデルのGT-Rを売却した金額を足して、GT-R nismo Special Editionの車両本体価格の約6割の頭金を捻出。残りはローンである(笑)

 ローンは、イオンプロダクトファイナンス(イオングループの金融会社)の「マイカーローン」の「ベーシックローン」を利用した。借入額、それまでのローン利用履歴によって金利は変わってくるので、一概にはいえないが、筆者の場合は固定金利2.7%であった。

 実は、GT-R 2013年モデルの購入時も、イオンプロダクトファイナンスの「マイカーローン」を使用していた。この時も頭金を約6割入れて、残額をローンとしていた。この時と今回とでは、絶対金額自体がけっこう違うが、ローン利用の方針は同じだったといえる。

 金融会社のマイカーローンの審査は比較的審査が厳しく、筆者のような会社組織に所属しない個人事業主の場合は特に厳しいとされる。今回の案件では昨年の確定申告書のコピーの提出を求められた。

 何の確証もない個人的な感覚だが、残存価格(残価:実質的な将来のその車の価値のこと)の高い人気スポーツカーのような車種の場合、販売価格の6割以上の頭金を入れれば、ローン会社が損を喰らう確率が低いため、ローン審査は通りやすいと考えている。それで高額な自動車を購入するときは大体この方針としている。金融会社としても、万が一の時にはその車両を差し押さえて売却すれば損害を被る可能性が低いと考えるからだ。

 なお、いくら残価が高い車種でも、高額な車種では頭金なしの全額ローンが通る可能性は低いとみる。多くのマイカーローンの最長返済回数は120回、すなわち10年であり、月々の返済額が、月収を超えてしまうようなローンの組み方は審査が通るわけもない。筆者は、これまで月々10万円の貯金ができていたことを踏まえ、自動車のローン購入に関して、月々の返済額は10万円未満とするような返済計画をローン会社に提示して審査を通している。

 ところで、あくまで通説なので参考程度の話として聞いて欲しいが、過去にローンの利用回数がそれなりにあり、それらを全て返済滞納なく完済していると、新規のローン審査が通りやすいといわれている。逆に、過去のローン案件で返済滞納などのなんらかの金融事故を起こしていると、逆に審査が通りにくいという通説もある。また、既に高額なローンを契約していると新規のローン審査が通りにくいとされるが、その「既に利用中のローン」が「住宅ローンのみ」の場合は「そのローンは家賃的なもの」と見なされ、新規ローン審査にはほとんど影響がないとも言われている。信じるか信じないかはあなた次第。

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