米Twitterは3月8日(現地時間)、TwitterのWebサイトをTor(The Onion Router)ネットワーク経由で閲覧できるようにした。このプロジェクトに協力した英Open Rights Groupの元代表で現在はアドバイザーを務めるアレク・マフェット氏がツイートで告知した。
Torブラウザで「https://twitter3e4tixl4xyajtrzo62zg5vztmjuricljdp2c5kshju4avyoid.onion」にアクセスすることで、ユーザーは匿名でTwitterを利用できるようになる(このURLは、Tor以外のWebブラウザでは開けない)。
ロシア政府は2月25日、Facebookへの国内でのアクセスを部分的に制限すると発表した。その際、複数のメディアがTwitterへのアクセスも制限していると報じた。
Torは、インターネットの接続経路の匿名化を実現するためのオープンソースの規格およびリファレンス実装で、タマネギの皮のように暗号化を多層に重ねる手法が名称の由来。複数のTorサーバを複雑に経由して接続することで、IPアドレスの特定を難しくする。これを利用すれば、アクセスが規制されていてもTwitterを利用できる可能性がある。
米Facebookは2014年に、英BBCは2019年に、それぞれTor経由のWebサイトを開設している。
マフェット氏は、この告知をTwitterではなく自分がツイートした理由を、FacebookとBBCのTorWebサイトについて発表した際、アクセスが殺到したためと説明した。Twitter Safetyの公式アカウントのフォロワーは360万人いるため、このアカウントでの告知は適切ではなかっただろうとしている。
Twitterの英語版ヘルプページには、Twitter.comがサポートしているブラウザとしてTor networkが追加された。
Torのメトリックスページによると、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった2月24日から3月8日までのTorのDAUは、146万2745人。その内ロシアからのアクセスは全体の5.33%に当たる13万1847人、ウクライナからは4.09%の10万1199人だった。
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