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交通事業者かたるフィッシングメール相次ぐ えきねっと、モバイルSuica、JR西の成り済ましに注意

» 2022年03月25日 19時44分 公開
[松浦立樹ITmedia]

 交通事業者をかたるフィッシング詐欺が相次いでいる。JR東日本の指定券予約サービス「えきねっと」やモバイルSuica、JR西日本をかたる事例が確認されているとして、フィッシング対策協議会は3月に、3度にわたって注意を呼び掛けた。

 えきねっとをかたるメールでは、「【重要】えきねっとアカウントの自動退会処理について」などの件名で、利用を継続するならログインをするようにと、文中のURLへ誘導している。JR東日本は「3月9日以降、『自動退会について事前にお知らせするメール』の配信を停止しており、同日以降に届くメールは全て偽物」と説明している。

えきねっとをかたるメールの文面(フィッシング対策協議会の公式Webサイトから引用)
えきねっとの公式Webサイトから引用

 モバイルSuicaをかたるものも出現している。「【Suica】オートチャージが無効になる、使用を中止する。」などの件名で、Suicaの支払い方法を更新するよう催促している。JR東日本はモバイルSuicaの公式Webサイトで「不審なメールと当社は一切関係がない」と説明している。

モバイルSuicaをかたるメールの文面(フィッシング対策協議会の公式Webサイトから引用)

 JR西日本をかたるメールでは、同社提供の会員サービス「Club J-WEST」を件名に使っているという。「不正決済を防止するためアカウントの利用を制限した」などと説明し、制限解除を促す内容になっている。同社は「そのようなメールは送っていない」と注意喚起している。

Club J-WESTをかたるメールの文面(フィッシング対策協議会の公式Webサイトから引用)

 22年1〜2月にかけて、フィッシング対策協議会が公表したフィッシング報告は、全6件でUber EatsやNTTドコモ、Yahoo!Japanなどをかたるメールがあったという。25日現在、3月のフィッシング報告は全5件で、そのうち3件はJR東日本とJR西日本をかたっている。

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