次のトピックはAF。
今までE-M1 Xにのみ搭載されていたAI被写体認識AFがより拡張されて搭載されたのだ。
こちらが被写体検出選択の画面。
E-M1 Xでは車や飛行機、列車や鳥と望遠で撮る動体がメインだったのだが、OM-1では「動物」が追加されたのである。
先ほどのうちの猫の写真もこの「被写体検出」機能を使って撮ったものだ。
この被写体検出項目を見ると「人物」がない。「人物」は別扱いなのだ。ここがちょっと残念。「被写体検出」をオンにしていると「顔検出」がオフになり、人物を撮るときは「被写体検出」をオフにしなきゃいけない。まあこの辺はキーカスタマイズをうまく使ってささっと切り替えられるようにするといいだろう。
で、やっぱまずは鳥かなってことでユリカモメを狙ってみた。iPhoneでファインダーの中を撮ったので周辺はちょっと荒れてるがそこは気にしない。このように鳥全体+瞳をちゃんと認識しているのが分かる。
動物の時も、身体全体と瞳、瞳が見つからないときは頭部と柔軟に対応してくれるので非常に使い勝手がいいのだ。
さらに鳥を撮るといえば超高速連写である。
ポイントは2つ。
1つはセンサーが新しくなったことで電子シャッター時の歪みも以前より少なくなって実用的になったこと。超高速連写には電子シャッターが欠かせないからね。
さらに新しいセンサーはクアッドピクセル構造で全画素で位相差検出ができるので検出精度も上がってるのだ。
もう1つは連写速度。なんと、AF/AE追従で秒50コマ(ただし、このAF/AE追従超高速に対応するレンズは限られているので注意。そうじゃないときは秒25コマになる)、AF/AE固定なら秒120コマの連写が可能なのだ。
さらに、OM-D時代から「プロキャプチャー連写」という機能を持っていた。半押しにしてる間ずっと電子シャッターを使って画像をキャプチャーし続け、シャッターを押しきるとその寸前の画像も含めて記録してくれるという、シャッターチャンスは意地でも逃さないぞ連写というか、人間の反応が鈍くてもカメラがフォローするぜ連写というかそんな機能だ。
これ、今までの機種では非常に処理が重いため、いったんこれで撮ると、次の撮影までちょっと待たされていた。だから使いごこちはあまりよくなかったのだ。
でもOM-1はそこが改善されて処理が速いし、バッファの画像を書き込んでいる間もすぐ次の撮影に入れるので実用性が高いのである。
高感度時の画質が上がったため、高速シャッターを使いやすくなったのも大きい。
被写体検出AFと組み合わせれば、細かいところはカメラさんよろしく、って調子でタイミングと構図だけに気をつけて撮ればいいのである。
そうして撮った1枚がこちらだ。
こちらへ飛んでくる鳥もしっかり捕らえ続けてくれるのでよい。
ただし、秒50コマとか一瞬である。しかも電子シャッターなので音がしないわけで、設定を戻し忘れたりすると、SDカードに大量の同じ構図の写真が記録されてあとで整理するのが大変になる。
おそろしい機能なので要注意である。
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