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21世紀の「OM-1」は画質が良くてAFもすごく速くなっていた荻窪圭のデジカメレビュープラス(1/5 ページ)

» 2022年03月30日 09時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 オリンパスから映像事業が切り離されて「OMデジタルソリューションズ」(OMDS)という別の会社になって初めてのカメラは「E-P7」だったが、これはまだ別会社になったばかりで内容もデザインも「OMDS初のカメラ」という感じではなかった。

 実質的にはこれだといっていいだろう。

前モデルと同等のコンパクトさながらクオリティがぐんと上がったOM-1。デザインも少し柔らかくなった

 フラッグシップ機「OM-1」である。もうネーミングからして(50年前に出たカメラと同じってのはまぎらわしくはあるのだが)これからの主力機だ、という気合いを感じる。

 ファインダー部のロゴが「OLYMPUS」のままなのでマイナーチェンジっぽく見えるかもしれないが、中身は大きく進化してるのだ。

 大きく分けてポイントは3つ。

 1つはボディ。基本操作系は継承しつつ全体にリニューアルされている。

よく見るとE-M1 XとE-M1 Mark IIIのいいとこを取りつつ凹凸が減った少し滑らかなデザインに

 1つは画質。イメージセンサーがとうとう裏面照射積層型のCMOSセンサーになった。デジタルカメラ界的には「やっとそこにきたかー」という感はあるのだが、その効果は予想以上といっていい。

 もう1つはAFと速さ。被写体検出AFが搭載され、AF/AE追従連写もものすごく速くなった。これはやばい。

E-M1 Xの操作感を継承したOM-1のボディ

 OM-1は実質的に「E-M1 Mark III」の後継機であるのだが、デザインがちょっと丸みを帯びて凹凸が減り、グリップ部のデザインも「E-M1 Mark III」より「E-M1 X」に近くなった。E-M1 Xから縦位置グリップ部を省いたものという感じだ。

正面から。センサーはマイクロフォーサーズ。マウント横の2つのボタンが非常に便利だ

 特にグリップ部。シャッターボタン周りに電子ダイヤルというデザインが変わり、むき出しになっていたダイヤルは本体に埋め込まれた。不用意に回してしまわないようになったのである。

 長めのレンズを付けて構えるときは新しいデザインの方がいい。

E-M1 Xのデザインを継承したグリップ部。シャッターボタンが斜めになり、前電子ダイヤルの位置も変わった。ダイヤルしたの出っ張りが誤操作を防いでくれる
上面から。上面はシンプルでもうひとつくらいボタン置けたんじゃね、とか思っちゃう(まあ増えればいいってもんじゃないけど)

 それ以外は従来のOM-Dシリーズの感覚で使える。

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