と、以上が目立つ強化点だがもちろん従来のOMシリーズの良さも引き続き受け継いでいる。
もともと強力だった手ブレ補正は、数字上の段数は変わらないが、新たにスローシャッター時に起きやすい回転ブレをフォロー。よりスローシャッターに強くなった。
1秒なら普通に手持ちでOkだ。手ブレ補正に関してはやはりこのシリーズがトップにいると思う。
シャッタースピードはメカシャッターで最高1/8000秒。電子シャッターだと1/32000秒まで上げられる。
さて同じ場所でライブND機能を使ってみた。これは超高速連写+合成という技を使うことで疑似的にNDフィルタを使ったのと同じ効果を得られるというもの。
ライブNDをND8にセットして同じ噴水を撮ってみたのがこちらだ。手持ちでの撮影である。
電子シャッターとライブNDによって同じシーンでもこれだけ幅広い撮影ができるのがOM-1の面白さだ。
他にも電子シャッターを使った高速連写+合成で、ハイレゾショット(手持ちでも可)やHDRなどが用意されている。
手持ちハイレゾショットで5000万画素相当の写真を撮れるのはありがたい(もっとも連写+合成を行う関係で、風が強かったりするとそこが乱れちゃうけど)。
個々の機能は以前からあるものでも、新しい画像処理エンジンTruePic Xや新型の裏面照射積層型センサーの搭載でより実用的になったのである。
かくして、日常のなんてことない被写体から超高速で動き回る被写体、明るい場所から暗い場所まで、室内から苛酷な現場まで幅広く使えるハイエンド機が誕生したのである。
正直、これが実売価格30万円以下というのはかなり安いといっていいんじゃないかと思う。
特に基本画質が上がったのはうれしい。今までE-M1 Mark IIを使うときはISO感度が上がりすぎないよう気をつけていたのだけど、OM-1ならISO感度が多少上がっても気にせず撮れそうだ。
フルサイズセンサーのミラーレス一眼が揃ってきて目立たなくなってるマイクロフォーサーズ機だけれども、レンズを含めたシステムのコンパクトさや機動力は評価したいし、懸念されていたクオリティもまだ上げられることを見せてくれたわけで、要注目のカメラである。
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