大清帝国時代に実在した女海賊・鄭一嫂の物語をVR内に落とし込んだ作品です。おばあちゃんが子供に読み聞かせるシーンからはじまるあたり、歴史ドラマとして認知度が高い物語なのでしょうか。
映像は180度カメラで捉えた実写と、VRペインティングを活用した3DCGアニメーションが交互に映し出されます。360度の全視界を高解像で捉えるカメラシステムは高価ですし、データ量も莫大なものとなってしまう。舞台を作り込むのも難しいところがありますが、180度カメラであれば比較的ローコストで撮影が可能です。シーンとシーンのつなぎ目に3DCGアニメーションを用いることでVRヘッドセットの利点もフル活用。リアルなステージで演劇を行ってきたチームがVRコンテンツを作る際の好例になるとみました。
日本のハードウェアスタートアップであるシフトール(Shiftall)は、現地における自社製品展示とともに、VR空間でも独自のライブパフォーマンスイベントを開催しました。物理現象にとらわれないバーチャル空間だからこそできる表現を追求しているArataka氏、戊屡神ゆゆ氏、向日葵。氏の3人の作品は、日本のVRシーンで流行している無数の光の表現が織りなすパーティクルライブ(またはパリピ砲と呼ばれるエフェクト)を全身で体験できるものでした。
レンダリング済みの動画やCGを見せるものではなく、リアルタイムで描写しているから、回り込むようにしてさまざまな角度で見ることが可能ですし、解像度も極めて高い。快適に体験するためにはオーディエンス側にも高スペックのGPUが必要となりますが、先端の表現を自宅にいながらして体験できる価値は高いといえます。
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