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スマホ並みに快適になった360度カメラ、リコー「THETA X」荻窪圭のデジカメレビュープラス(2/5 ページ)

» 2022年04月10日 08時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]
左から右へスライドするとカメラ内の画像がサムネイルで表示される
タップすればその場で撮影後の画像をぐるぐる回してチェックできる

 撮影後に左下にサムネイルが出てそれをタップするとすぐ確認できるってのも良い点だ。

撮影直後はこのように左下にサムネイルが表示されてぐるっと回って見せてくれる。これをタップすればフルスクリーンで再生できる

 気になるのはレスポンスなのだけど、それが非常にスムーズで快適なのである。スマホを介さなくても本体だけでスマホを使う感覚で操作できるのは快適だ。

 撮影はモニター下の半月状のボタンを押してもいいし、タッチパネルをタップして撮ることもできる。

 上手に撮らないと指が大きく写り込んでしまうが、それを避けるにはボディ下にグリップになるものを付け、2秒のセルフタイマーで撮るといいだろう。

画面下の半円状のボタンがシャッター。従来より下になったが、持ち方が悪いと指が映り込むので注意(この写真だと、右手人差し指の位置がヤバい)。

 もちろん従来のTHETAと同様、スマホからWi-Fiでつないで撮ることもできるので、シーンによってはその方がいいが、それでも単体で基本操作が全部できるのは素晴らしい。

もちろん従来通り、スマホからの撮影も可能だ。スマホとつなぐと本体側の画面は消える

 さらにWi-FiのクライアントモードでWi-Fiのアクセスポイントに接続できるようになった。そうするとTHETA X単体で(というかインターネットにつながってるWi-Fiルーターは必要だけど)プラグインストアからプラグインをダウンロードしたり、THETA X本体だけでファームアップできる。

 もう1つ単体で使うための新機能も追加された。

 GPSである。今まではスマホと連携しないと位置情報を入れられなかったが、THETA XはGPS受信機を内蔵しているので単体で位置情報を取得できるのだ。これは良い。

 さらに従来のTHETAとの大きな違いは、microSDカード対応とバッテリーの着脱。本体内のストレージが約46GBでさらにmicroSDXCカードが使えるので残量を気にせず撮れる。

 バッテリーの持ちは消費電力が増えたことでちょっと悪くなったが、これなら予備バッテリーを持って行けるし(GRシリーズと同じバッテリーだ)、USB Type-C端子の位置が底面から側面下部になったため、三脚などに装着した状態での給電もできるようになった。

バッテリーとmicroSDXCカードに対応したのはガチ勢や仕事で使う人にうれしい仕様だ

 全体としてコンパクトデジタルカメラに近い構造になり、運用しやすくなったのである。

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