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スマホ並みに快適になった360度カメラ、リコー「THETA X」荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/5 ページ)

» 2022年04月10日 08時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 1枚は通常撮影。1枚はHDR。360°撮れるとなるとどうしても大きな明暗差が出ちゃうので必要に応じてHDRで撮りたくなるのだ。これだけ違うのである。

HDRのオンオフで窓外の写りが全然違う。上手に使い分けたい

 HDRは複数枚撮って合成する関係上手持ちだとブレやすいし、屋外でも動くものがあるとそこだけ乱れるので注意である。このように窓のある屋内や日向と日陰の両方を同時に捉えたいとき用の撮影モードだ。

 こちらもTHETA360にアップロードしたのでどうぞ。

車内でHDR撮影。HDRよく効いて映りもよし。こういうシーンを撮れるのはTHETAならではだ(画像クリックでtheta360が別ウインドウで開きます)

 RICOHが用意する「THETA+」アプリを使えば、THETAで撮った写真からこのように好きな角度で写真を切り出すこともできる。

360°画像から切り出した1枚。HDRで撮影
THETA Xにポールを付け、桜の木のど真ん中で撮影して真上から見た写真にしてみた。これが簡単に撮れるのがTHETA

 かくして、THETA XはTHETA史上一番高解像度な360°写真を撮れるカメラとなったのである。

 ただ、総合画質でいうと、1型センサーを搭載したTHETA Z1の方が上かな。

 11Kの高解像度はすごくいいのだが、きっちり11Kの画質を得ようとするとある程度きっちり撮りたい。Z1の方が高感度特性がいいので、暗所に強いのだ。周辺部(カメラとカメラのつなぎ目部分)の映りもZ1の方が上だと思う。

 Z1はRAWでの撮影もできるので、パソコン上でひと手間掛けて画質を調整することができるのも良さだ。

 その辺を見極めて、THETA XにするかTHETA Z1にするか選ぶべし。価格はZ1の方がちょっと高いけどね。

 ちなみに、動画では5.7Kの360°動画を撮れるようになった。1つ短いのをYouTubeに上げてみたので楽しめるかと思う。

THETA Xをポールの先につけて歩いてみた。人の声が多く入っていたので音声は消してあります

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