もちろん、仕事で革小物や文具を撮る時にも、製品の色がきちんと再現されるので助かっている。
ライト自体は、スポットライトのような形をしているのだけど、この前面にはレンズが仕込まれていて、光の幅を自在に変えることができるので、被写体に合わせて、光を絞ったり広げたりして撮るのも楽しい。しかも、かなり絞れるし、かなり広げられるのだ。薄い1枚のレンズでこれだけ広い光をムラなく出せるのは、精密機器メーカーであるミネベアミツミの加工技術の高さ。
「光の広さが変えられるというのは、この製品の大きな特徴だと思っています。デスクライトでこれができる製品は他にはないのではないでしょうか。小さいレンズでこれを実現するのは、設計上のメリットはあったのですが、やはり光を大きく広げるための設計は難しいものがありました」と、設計を担当した、ミネベアミツミ スマート製品事業部の府馬秀典氏。この形状で、しかし光が大きく広がるのが、デスクライトとしてのサリオピコの使いやすさにつながっている。ライトの先端部を回すだけで、自在に光の幅を変えられるのは、とても便利なのだ。
このライトを使い始めてしばらくして、なんだか、文字が読みやすくなったような気がしたので、ミネベアミツミに問い合わせたのだけど、その時点では、「演色性の高さが文字の見やすさにつながるというデータはない」という返答だった。しかし、スタッフの間でも、読みやすい気がすると感じた人がいたこともあり、千葉大学デザイン・リサーチ・インスティテュート人間生活工学研究室との共同で実証実験を行っている。
かなり小さな文字を、いくつかの照明機器の下で読み取っていくといった作業を中心に行われた実証実験で、結果は、読みやすさに関しては、やや優位だとはいえ、完全に優位といえるほどの差は出なかったものの、覚醒作用があるといわれる高色温度の照明と比べた場合、リラックスした環境での文字を見る作業に向いた明かりであるという結果を導き出せたとしている。
これはつまり、他の照明機器と比べて、作業効率を落とさないか、やや上げつつ、作業自体を落ち着いて行えるということだそうだ。また、高色温度の光の元での作業だと、作業終了後に入眠しにくくなる傾向があるが、サリオピコだと、スムーズに入眠出来るという結果が得られたという。
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