この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「「グローバルのクラウドインフラ市場はAWS、マイクロソフト、Googleの寡占が強まり6割超に。2022年第1四半期、Synergy GropuとCanalysの調査結果」(2022年5月16日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
調査会社の米Synergy Research GroupとシンガポールCanalysは、2022年第1四半期時点のグローバルにおけるクラウドインフラのシェアをそれぞれ発表しました(Synergy Research Group、Canalys)。
クラウドインフラ市場は、Synergy Research Groupによると過去1年で34%成長して市場規模53ビリオンドルに、Canalysによると過去1年で34%成長で市場規模55.9ビリオンドルになったとしています。
上記はSynergy Research Groupが発表したグラフです。このグラフによると、米AWS、米Microsoft、米Googleの3社のシェアがそれぞれ33%、22%、10%となっており、3社の合計でクラウドインフラ市場のシェアは65%に到達していることが分かります。
Canalysの発表でも、1位のAWSは33%、2位のMicrosoftが21%、3位のGoogleが8%となり、上位3社の合計は62%と6割を超えています。
下記はCanalysの1年前のグラフです。1年前のシェアはAWSが32%、マイクロソフトが19%、Googleが7%で、3社の合計は58%でした。
つまりクラウドインフラ市場において上位3社がこの1年でいずれもシェアを増やしており、寡占が強まっていることになります。
Synergy Research Groupのチーフアナリスト、John Dinsdale氏は、この状況に関して次のようにコメントしています。
Aside from the Chinese market, which remains totally dominated by local Chinese companies, other cloud providers simply cannot match the scale and geographic reach of the big three market leaders
中国の現地企業によって完全に支配されている中国市場を除くと、他のクラウドプロバイダーは市場のリーダーであるビッグ3の規模、地理的展開とは比較にならない。
上位3社によるクラウド市場の寡占化は、まだしばらく続いていくことになるのは間違いなさそうです。
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