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APS-Cサイズの「EOS R」が誕生した荻窪圭のデジカメレビュープラス(1/3 ページ)

» 2022年05月25日 12時30分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 なんと、キヤノンのEOS RシリーズにAPS-Cサイズセンサーのモデル「EOS R10/R7」が登場したのである。

左が「EOS R10」、右が「EOS R7」。EOS Rシリーズ初のAPS-Cサイズセンサー搭載機だ

 第1期の「EOS R/RP」、第2期の「EOS R5/R6/R3」。その中で、小型レンズがけっこう揃ってきたので、次はそのレンズに似合う軽量な廉価モデルだな、型番からしてEOS R7は来そうだな、と予想はできたのだけど、APS-Cサイズセンサーの上位モデルだとは。

 そもそも一眼レフの「EOS 7D」はAPS-CサイズセンサーだったのでEOS R7がそうであっても不思議はないのだが、キヤノンはすでにEOS MシリーズというAPS-Cサイズセンサーを使ったミラーレス一眼を揃えているところに投入するのだから、どんなカメラに仕上がったのか気になるところである。

 5月24日の新製品発表会で実機を触ってきたのでさっそく紹介したい。登場したのは上位モデルのEOS R7と、エントリーモデルのEOS R10である。

EOS R7はハイエンド、EOS R10はエントリー

 EOS R7とR10は兄弟機。

 大口径のRFマウントの真ん中に小さくAPS-Cサイズセンサーが入ってる様子が印象的だ。

 センサーサイズは同じだけど、上位モデルのR7は約3250万画素、エントリーモデルのR10は約2420万画素と画素数が違うけれども、どちらも十二分な性能だ。

EOS R7の正面からの姿とRFマウントの中にちょこんと鎮座するセンサー
EOS R10の正面からの姿とセンサー。こっちの方がセンサーが小さく感じるのは手ブレ補正機構がないためだろう

 両者を見比べると大きな違いが2つ感じられる。

 1つはセンサー部分。同じサイズのセンサーなのにR10の方が小さく見える。実はR7はボディ内手ブレ補正付き、R10はボディ内手ブレ補正なしなのだ。R7はセンサーが動く分、ちょっと大きめの開口部なのである。

 もう1つはグリップの高さ。

 どちらもコンパクトなボディなのだが、R7の方がシャッターボタンの位置が高くグリップが縦に長い。上位モデルだけあり、多少大きな手でもぎゅっと握れるわけである。

左がR10、右がR7。R7の方がボディがちょっと大きくてグリップも太くシャッターボタンの位置も高い

 さらに位置付けの違いを感じさせるのはバッテリーとメディア。R7はSDXCカードのデュアルスロットでバッテリーはR5/R6と同じ大容量のもの。R10はシングルスロットでバッテリーは小型のもの。

左がR10、右がR7。エントリー機とハイエンド機の差って感じだ

 これだけでターゲットが違うってのが分かる。

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