出版物の海賊版サイト上位10サイトへの合計アクセス数は半年で半減した――海賊版対策を進めるABJは5月31日、そのような調査結果を発表した。22年1月では10サイトのアクセス数は合算で4億を超えていたが、22年4月は1億8349万まで減少した。
減少した利用についてABJは、大規模だった2つの海賊版漫画サイトや、海賊版漫画サイト「漫画BANK」の後継に当たるサイトなどが相次いで閉鎖しているためと指摘している。
一方、漫画BANKとその後継に当たるサイトの月刊アクセス数を比較すると、後継サイトのほうがアクセス数の伸びが急で、人が集まる速度が格段に上昇しているという。
理由として、海賊版サイトを利用するユーザーには「巨大海賊版サイトが閉鎖になっても、すぐに後継が登場する」や「後継サイトをすぐに探す、そして探せる」という意識が定着しているとABJでは説明している。
海賊版サイト運営者は、短期間でのアクセス数急増に対応するためにCDNサービスを使ったり、日本からの法的アクションに対して安全地帯とされるロシアのITサービスを利用するなどの手口を使っているという。
他にも、ドメインを移転することを前提に「ドメイン、画像蔵置サーバを複数準備」や「検索に表示されやすいサイト名/ドメイン名の利用」「一部の作品は別ドメインに自動で遷移させ、新しいドメインを認知させる」なども行っているとしている。このため、海賊版サイトがドメインホッピングした場合、0から対策をやり直しになる課題がある。
この対策として、ドメインホッピングして設立される後継サイトや新興サイトが検索結果に表示されないように、Googleなどに対して検索結果から非表示にする取り組みの継続・改善を求めていくという。
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