「マナーは人を傷つけるものじゃねぇ! オレとマナーバトルで勝負だ!」──Twitter上で、こんなキャッチフレーズのゲームが注目を集め始めている。タイトルは「マナーバトラー礼」。プレイヤーは主人公「仁義礼」(じんぎ れい)として、他のマナー講師と知識を競いながらマナーを学んでいく。6月1日に公開したばかりだが、開発者のHIJIKI(@HIJIKI06)さんが同日に投稿した告知ツイートは、3日時点で2500リツイートを超えている。
マナーバトラー礼は、ゲームの投稿プラットフォーム「ノベルゲームコレクション」上で公開している無料ゲーム。日常のマナー違反を指摘した数を競う架空の勝負「マナーバトル」のトーナメントで勝利を目指す──というストーリーだ。
プレイ時間15分ほどの短編で、ゲーム実況や配信での利用は自由。開発にはノベルゲーム制作ツール「ティラノビルダー」を活用した。Windows/Webアプリ版を提供しており、Windows版のダウンロード数は2日時点で4000回以上という。
HIJIKIさんに制作の背景を聞くと「開発のきっかけになったのは『マナー講師同士のバトル』『何でもホビーアニメ・漫画風にする』という2つのネットミーム」だという。
マナー講師同士のバトルとは、マナー講師の中でも口うるさく、他者の礼儀を強い言葉で批判したり、TPOに合わないような指摘をしたりする人を揶揄(やゆ)したネットミームだ。こういったマナー講師同士をぶつけると、双方が注意し合い、数が減っていくのでは──という冗談が発展。今では架空のマナー講師を戦わせるパロディー漫画などがSNSで投稿されている。
もう一方のホビーアニメのネットミームは「○○は人を傷つけるものじゃねぇ! オレと○○バトルで勝負だ!」などといったテンプレートを使い、さまざまな物や事象をおもちゃの販促漫画・ホビーアニメ風にするものだ。
おもちゃの販促漫画などには、作品に登場するおもちゃを悪さに使う大人が現れ、それを主人公がおもちゃの力で打倒する──といったシーンがよくあると、一部のネットユーザーは考えているようだ。上記のせりふはそれをもじったもので、○○の部分に好きな言葉を入れることで面白おかしくしているわけだ。
HIJIKIさんも、開発に当たってはこういったネットミームから着想を得たという。直近までシリアスなホラーゲームを作っていた反動で、ギャグを交えたゲームを作りたくなっていたところ、これらのネットミームを発見。そのまま1週間ほどでマナーバトラー礼を開発した。ホビーアニメらしさを高めるため「ホビーアニメにありがちな『ライバルの家庭環境が最悪』『主人公の父親が失踪』という要素もなるべく取り入れた」(HIJIKIさん)という。
最後に、マナーの在り方についてHIJIKIさんに聞いてみた。
「行き過ぎなマナーもあるが、基本的には、他人と心地よく生きるためのマナーは大切だと思う。ほどほどに気を付けながらやるのがいい」(HIJIKIさん)
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