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冒頭動画を見て衝動的に「シン・ウルトラマン」を見に行ったマンガ家が感じたことサダタローのゆるっと4コマ劇場

» 2022年06月05日 09時00分 公開
[サダタローITmedia]

 エヴァンゲリオンシリーズの庵野秀明さんが企画・脚本を担当した話題の映画「シン・ウルトラマン」が劇場公開されています。ずっと気になっていたのですが、5月27日から48時間限定で公開された短いながらも「シン・ゴジラ」を思わせるスピーディでカッコイイ冒頭映像に刺激され、ついに劇場へ行ってきました。

映画「シン・ウルトラマン」公式サイト© 2022「シン・ウルトラマン」製作委員会© 円谷プロ

 ボクは歴代のウルトラマンシリーズにはあまり詳しくありませんがシン・ウルトラマンは普通に楽しめました。2時間弱の間に次から次へと日本に訪れる脅威に立ち向かうウルトラマンと禍特対(かとくたい)の面々を描いたストーリーで、悪くいえば詰め込み過ぎな印象もありますが、無駄なシーンが全くといっていいほどありません。

 中には「コレ何だろう?」と思うエピソードもありますが、後で調べると昔のウルトラマンへのオマージュのようで、好きな方々には相当“刺さる”演出だったようです。もちろん、そこが理解できなくても十分に楽しめる内容でした。

 個人的には全体を通して空想とリアルのバランスが気になりました。シン・ウルトラマンでもシン・ゴジラのように、大事に直面した日本政府の対応等、実際に起こりそうなリアルな世界観を描こうとしています。シン・ゴジラはそれが作品の緊張感に繋がって効果的だったのですが、シン・ウルトラマンではむしろウルトラマンや禍威獣(かいじゅう)、禍特対の存在が浮いているように感じました。

 バトルシーンに関してもシン・ウルトラマンではCGを使った迫力ある戦闘が楽しめたのですが、オジサンであるボクは昔の特撮のような、着ぐるみ同士の生身のバトルが見たかったです。空想とリアルの折り合いのつけ方は現代の特撮が抱える問題の1つなのかもしれません。

 とはいえ最新技術で現代に蘇ったウルトラマンの活躍は一見の価値アリ。ウルトラマンが好きな方もそうでない方も、是非一度ご覧になってみてください。

著者紹介:サダタロー

1998年にテレビ番組「トロイの木馬」出演をきっかけに漫画家デビュー。代表作は「ハダカ侍」(講談社、全6巻)、「ルパンチック」(双葉社、1巻)、「コミックくまモン」(朝日新聞出版、既刊7冊)など。現在、熊本日日新聞他で4コマ漫画「くまモン」を連載中。Pixivはsadataro、Twitterは@sadafrecce

連載:サダタローのゆるっと4コマ劇場

漫画家のサダタローさんが、世界初の電脳編集者「リモたん」と一緒に話題のアレコレについてゆる〜く語る4コマまんが新連載。たぶん週末に掲載します。連載一覧はこちら。過去の連載はこちらからどうぞ。

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