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PayPayフリマ、玉ねぎの取引数が急上昇 1年で約6倍に 物価上昇の影響か

» 2022年07月29日 15時26分 公開
[吉川大貴ITmedia]

 ヤフーは7月29日、フリマサイト「PayPayフリマ」における玉ねぎの売買について、5月の取引数が2021年5月の約6倍だったとする調査結果を発表した。同社は「物価上昇の影響に伴うもの」と分析している。

 ヤフーによれば、PayPayフリマは生産者が消費者に直接野菜を売る場としても利用されており、もともと野菜の取引数が多い傾向にあるという。一方で玉ねぎについては「それを加味した上でさらに増えている」(同社)といい、野菜の中でも特に人気としている。

 背景には、PayPayフリマでは玉ねぎの価格があまり上がっていない状況がある。農林水産省の調査によれば、7月18〜20日の玉ねぎの市場価格は21年の同時期に比べ約2倍。一方、ヤフーによればPayPayフリマにおける玉ねぎの平均価格はわずかに上昇している程度という。

 価格があまり上がらないのは、フリマサイトの特徴が影響しているようだ。フリマサイトではスーパーなどと違い、取引をする人がお互いに同意していれば、形が不ぞろいな“規格外品”など、通常は出回らないような野菜を遠隔地からも販売できる。

photo PayPayフリマの「玉ねぎ」カテゴリー

 中でも玉ねぎは長期保存できることから数kg単位での取引がしやすく、単価が抑えられる傾向にあるという。PayPayフリマは「玉ねぎ」「じゃがいも」「野菜詰め合わせ」といったカテゴリーで出品物を検索できることもあり、玉ねぎを安く手に入れたい人の需要がサービスの利用に結び付いたとヤフーは分析している。

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