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Teslaからの警告 ルールと実態の乖離問題をどう解決するのか走るガジェット「Tesla」に乗ってます(2/4 ページ)

» 2022年07月31日 17時44分 公開
[山崎潤一郎ITmedia]

Model 3の衝突回避機能

 Model 3には、さまざまなアクティブセイフティー技術が搭載されています。運転中、ときどき発出するのが、正面衝突警告です。よそ見をしているわけではないのですが、減速が少し遅れると「ボーッとしてんじゃねよ」といった感じで、大きめな音でアラートが鳴ると同時に、スクリーンに表示された前方車両が赤くなります。ドキッとするので効果てきめんです。

 減速しないでそのまま突っ込むと自動緊急ブレーキがかかるようですが、いくらなんでも、怖くて試すわけにはいきません。ちなみに、衝突回避警告の感度は、スクリーンから調整可能です。筆者は、安全マージンをとって、最大値に設定しているから、敏感に反応してよく鳴るのかもしれません。

前方車両が左折することが分かっていたので、軽めの減速をしたらアラートが鳴った。判定が厳しい
photo 前方車両が減速したにもかかわらず、こちらの減速が遅れるとアラートが鳴り響き、スクリーン内の前車が赤く表示される
photo 横の近接するクルマにも反応。横は偶然にも白のModel 3だった。目黒通りと環七の交差点付近は車線が狭くハラハラどきどき
こちらは、車線逸脱警告。路肩停車のクルマを避けようとしたらスクリーン内の車線が赤くなってアラートが鳴った。こういうときはウインカーを出すべきでした

オートパイロットの警告を無視したらどうなるのか?

 あくまでも運転支援であるオートパイロットは、前方注意義務がドライバーに課せられ、終止ハンドルを握っておく必要があります。ただ、トルクセンサーで握りを感知しているので、ハンドルに手を添えているだけでは認識してくれないときもあり「ハンドルを回せ」などといったアラートが出て注意を促されます。

 そのまま無視しているとどうなってしまうのか試してみました。アラートが出ても手を動かさないでいると、スクリーン上部で青ざめたような点滅が始まり、さらに無視していると15秒ほどで警告音が鳴りはじめます。そして、30秒ほどで車両がゆっくりと減速をはじめます。

 後続車に迷惑がかかるといけないですし危険なので、すぐにオートパイロットを手動解除しましたが、それでも無視し続けると最終的には、完全に停止してしまいます。スバルのアイサイトXの場合、ドライバーに異常があったと判断して、徐々に減速してハザードランプやホーンで周囲に知らせ、停止後には全ドアのロックを解除するそうですが、Model 3にはそのような機能はないようです。

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