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Twitter上で中傷ツイート急増 「ポリシーは変更していない」と安全性責任者

» 2022年10月31日 09時14分 公開
[ITmedia]

 イーロン・マスク氏による米Twitter買収後、中傷や軽蔑的なツイートを大量にツイートするアカウントが確認されたと、Safety & Integrity担当ディレクターのヨエル・ロス氏がツイートした。


 特定の中傷フレーズを含む5万件以上のツイートを、300のアカウントが投稿していたという。ロス氏は「これらのアカウントのほぼすべてが本物ではない。Twitterはこのトローリングキャンペーンに関与するユーザーを禁止する措置を講じた」としている。

 ロス氏は「Twitterのポリシーは変わっていない。ヘイト行為は許されない」と語り、マスク氏が28日に「コンテンツモデレーションのための評議会を立ち上げるまでは主要なコンテンツの決定やアカウントの凍結解除は行わない」と説明したツイートへのリンクも添えた。

 ロス氏の報告とは別に、独立系調査機関の「Network Contagion Research Institute(NCRI)」は28日、マスク氏によるTwitter買収完了の報道後、n-word(黒人に対する侮蔑語)を含むツイートが平均より500%近く増加したとツイートした。


 NCRIは、「悪意ある人物がTwitterの(ポリシー違反に関する)制限をテストしようとしていることを示唆している」と指摘した。

 ロス氏は「今後もTwitterを安全で誰にとっても歓迎されるものにするために、この問題に対処するための取り組みを続けていく」としている。

 ロス氏は2015年にTwitter入りし、2017年から同社のTrust & Saftey部門でプラットフォームの安全性に取り組でいる。2020年にはドナルド・トランプ米大統領(当時)のツイートにラベルをつけたとして、トランプ氏から個人的に攻撃されたこともある。

 yoel Safety & Integrity担当ディレクター、ヨエル・ロス氏

 Twitterでは中傷だけでなく、陰謀論などの偽情報のツイートもポリシーで禁じている。マスク氏は30日、陰謀論メディアとして知られるメディアの記事をツイートしたが、このツイートは数時間後に削除された。

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