ヤマー 話を戻しますが、「人の手が入っているのかいないのか」については、本来はちゃんと専門部署を設けたり、ガイドラインを決めたりすべきだったと思います。ただこの辺はTwitterに限らず、他のSNSでもあんまりちゃんとしていない。Yahoo!ニュースとかはガイドラインを設けてきっちりやっている印象ですが。
Googleは徹底してアルゴリズムで管理していますが、その内情は公開していません。それぞれ事情もあると思いますが、基本的にはその辺りの透明性は高くないですよね。
サイトウ メディアの中にいると当たり前ですけど、どのプラットフォームがどうやってニュースを表に出しているか、全然情報が出てないですよね。Yahoo!ニュースに厳しいガイドラインがあるのも、Googleがアルゴリズムで管理しているのも、意外と知らない人が多いと思います。
そういった基準を最初に明確化した上で「どう思う?」とユーザーに提示しないと、読み手は分かりようがないんじゃないでしょうか。
ヨシカワ そうかもしれない。ただ、Twitterにしろ他のSNSにしろ、全部広告プラットフォームの側面があるわけじゃないですか。これは完全に邪推でしかありませんが、こういった広告プラットフォームは本当に話題になっていることと、話題にしたいことが混じっている方が都合が良いわけじゃないですか。
つまり、あえて分かりにくくしているのではと……個人的には考えてしまう次第です。
キーチ その意味でも、やっぱりTwitterは説明が足りない。
タニイ 今、公正取引委員会でステルスマーケティングの検討会をすごいスピードでやっているんですけど、そういう場所で議論になってもおかしくないですね。
参考記事:「なぜ広告と書く必要があるのか」 消費者庁が「第1回ステマ検討会」開催 広告主の意識を調査
キーチ 透明性についてはTwitterJPにも同じことがいえるかなと。われわれは取材の窓口としてTwitterJPに対応してもらっていたけど、いちユーザーに対して「Twitterの広報って何しているの?」「他の社員は何をしていたの?」という情報はあまり発信されていなかったと思います。
TwitterJPの人が解雇された、というニュースが出回って「その人たちは何をしていたの? 何もしていないのなら首を切られて当然じゃない?」という声も出ていますが、これも透明性がなかったゆえというか。
ただ、外資系の日本法人はどうしても意思決定が本国の判断ベースになってしまうので、透明性を上げようにもハードルが高かったのかもしれません。
ヨシカワ トラブルがあったときの責任主体が本国なのか、TwitterJPなのか分かりませんでしたからね……。
キーチ Twitterに限らず、外資系のサービスあるあるではありますね。
ヤマー 先ほど話したガイドラインの話ではありますが、ヤフーとかも国内企業だからできるんですよね。やっぱり外資ベースだとどうしても限界がある……。
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