「遊ぶだけで稼げる」とうたうゲームが注目を浴びている。ブロックチェーンを使ったNFTゲームの数々だ。
モンスターのNFTを購入し、バトルなどでトークンを稼ぐ「Axie infinity」、靴のNFTを買い、現実世界で歩くと稼げる「STEPN」などが代表例。「Play to Earn」などと呼ばれ、次々に新しいタイトルが出ている。
ソーシャルゲーム大手のコロプラも、子会社「Brilliantcrypto」を通じてブロックチェーンゲームに参入する予定だ……が、「Play to Earnは破綻している」と、コロプラ創業会長の馬場功淳氏(Brilliantcrypto代表)は言う。
実際、Axie infinityもSTEPNも、トークン相場がピークの半値以下まで崩れている。ユーザーが減るとトークンのニーズが減少し、相場が下がるのだ。
このため、初期から遊んでいた人は稼げても、後から来た人が損をしてしまう。そのためブロックチェーンゲームは、「持続可能性が低い」「ポンジ的だ」(ポンジ・スキーム:投資詐欺の一種)などと批判されがちだ。
馬場氏はそういったゲーム構造を理解し、強く批判しつつも、参入を決めた。“ポンジ的”ではない、「持続可能なPlay to Earn」の仕組みを考えついたからだという。
「ゲームで稼ぐという要素は、ほぼすべてのゲームに、薄く、広く入っていくのでは」。馬場氏はこう展望する。
――遊ぶだけで稼げる「Play to Earn」をうたうブロックチェーンゲームがブームになっていますが、“ポンジ的”だと批判する向きもあります。
「Play to Earn」「Play and Earn」は、理論上破綻しています。ポンジ的とも言えます。ポンジ“的”なのであって、詐欺そのものではないですよ。ブロックチェーンゲームは仕組みを明言して運営されているので、ユーザーを騙しているわけではない。
公には「サステナビリティがない」と言うんですけど。ゲームをプレイしたらお金がもらえる……単純に考えて「なんで?」ですよね。
トークンの相場は、買いと売りを拮抗させれば維持でき、売り優勢だと下がります。現状のブロックチェーンゲームは、ユーザーの伸びが落ちた瞬間に必ず相場が下がる。初期に参入した人は儲かるけれど、後から入った人は損をする。
ゲームクリエーターは普通、最後まで遊んでもらいたいし、新しく来た人にもできれば楽しく遊んでほしいと思う。そうでないゲームは作る気にならないんです。後から来た人が楽しめないと分かってて作るゲームは、僕は本当にダメだと思っていて。
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