もともとレグザは、06年に東芝で生まれたテレビブランドだ。ブラウン管時代に思うようにシェアを獲得できなかった教訓から、11年のアナログ放送の停波を踏まえた薄型テレビのブランドとして誕生した。
レグザはそれまでのシェアが低かったこともあり、他社とは異なる冒険的なものづくりができた。他のメーカーがパネル作りに力を入れる中、レグザは高画質化処理のための映像エンジンに注力。また、いち早くゲームモードを搭載するなど、放送以外のコンテンツにも注目したことで、一部のファンから高い評価を集めたのだ。
その後も、好調にシェアを伸ばし続けて行ったレグザ。前ブランド時代は1桁台だった薄型テレビの国内シェアが3割に達しようとしていた頃、東芝で不正会計疑惑が発生。その後テレビ事業は、中国ハイセンスグループに売却されることになる。
テレビ事業単体では順調だったレグザだが、この本社のトラブルにより人気は急降下。シェアはピーク時の半分以下、12〜13%にまで下落したそうだ。
しかし東芝のなかのブランドから、テレビ関連商品だけを製造・販売する会社になったことがプラスに働いていく。それまでのレグザを支えた映像作りのキーマンが全員残ったこともあり、これまでどおりの画質や使い勝手を追求したものづくりが継続できた。
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