しかし笹川氏は、すでに次の狙いを定めている。「22年はテレビ市場において大きくシェアを伸ばすことができました。ただ4K有機EL市場においては、まだまだシェア拡大の余地があります。23年以降もシェア拡大に取り組んでまいります」という。
そして23年1月5日から米ラスベガスで開催されたCES 2023では、アニメ顔を自動検出して高画質化する機能を紹介。Amazonプライム・ビデオやNetflixなどにも適用できるという。さらに、クルマの自動運転などで使われているミリ波レーダーをテレビから出し、反射によって視聴ユーザーの位置を把握するテレビ史上初の機能も初公開。視聴距離に合わせて最適な画質に調整する仕組みだ。このようにレグザは、現在も積極的に新しいテレビの機能を展開している。
CES 2023で公開したレグザの新しい技術の1つが「ミリ波レーダー センシングシステム」だ。画面と人の距離をミリ波レーダーで測ることで、その距離や位置に応じて画質を自動調整したり、音場を自動調整する。これも「レグザエンジンZRα」のAI技術によるコンテンツ解析機能が実現している薄型テレビがコモディティ化してたことで、一般ユーザーにはメーカーや機種の差がわかりにくくなってきた現在、このようなレグザの個性や取り組み、加えて革新的なイメージも最後のひと押しになって、22年のシェアトップつながったのかもしれない。
低価格なエントリーモデルでもユーザーが求めているネット動画機能やゲームモードなどを搭載し、支持を集めているレグザ。これからも“次世代テレビ”ともいえるさまざまな機能や技術が生まれると思うと楽しみでならない。
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