2022年7月に起きた大規模通信障害を受け、KDDIが23年2月2日に発表したソフトバンクとのデュアルSIMサービス。KDDIの高橋誠社長は同日の決算会見で、サービスの料金について「保険サービスのような形で、基本料金は数百円程度、非常時の従量料金は高く設定する」想定を明かした。
サービスの提供形態については「回線をソフトバンクから卸してもらって、われわれの側でワンストップでサービスを提供する」という。提供は3月下旬以降に始める予定。
NTTドコモ・楽天など他の通信キャリアとのデュアルSIMサービスを提供する可能性についても言及した。ドコモについては「最初にドコモとソフトバンクに声を掛けたが、先にソフトバンクに手を挙げていただいた状況だった。特に止める理由もないので、できるだけ実現していきたい」(高橋社長)とコメント。
楽天については「楽天にはKDDIからローミングでエリアを提供している。われわれのネットワークで異常があった時には楽天のローミングエリアにも影響があるので、実はまだお声掛けしていない。楽天もエリアが拡大・安定していくにつれ同じようなことが実現できると思う」(高橋社長)とした。
1月28日から障害が発生している同社のクラウドサービス「KDDI クラウドプラットフォームサービス」については触れなかった。KDDIは同月31日、同サービスについて、完全復旧に2週間以上かかる可能性があると明かしている。
KDDIが会見で発表した2022年3月期第3四半期累計(22年4〜12月)の連結決算は、売上高が4兆1828億円(前年同期比4.2%増)、営業利益が8434億2000万円(同3.6%減)で増収減益だった。燃料費高騰などの影響で利益が減少したという。
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