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“Kiss”の名が付かない「EOS R50」、いい感じにKissだった荻窪圭のデジカメレビュープラス(3/6 ページ)

» 2023年02月18日 09時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]
モニターを開いて180度回すと左に自撮りモードボタンが現れる。それをタップするとこの画面になり、自撮り向けのセッティングになる
自撮りモードで撮影。美肌は中間くらい(18-45mm 18mm 180秒 F4.5 ISO200)

 搭載する機能でどういう人にどう使ってほしいカメラかがよく分かるのがいい。

 また、EOS R50ならではの機能として、あらたにアシスト機能が付いた。シーンインテリジェントオート時に現れる「アシスト」ボタンをタップすると、「クリエイティブアシスト」(これがデフォルトのモード)「クリエイティブブラケット」と「アドバンスA+」の3つから選べる。

 これがなかなかいい。

 クリエイティブブラケットは1回のシャッターで設定やピクチャープロファイルを変えた画像を複数枚(今回あれこれ試した限りでは4枚のようっだ)生成してくれるもの。

右列の下から2番目のボタンがアシスト機能
3つあるアシストのうち中央がクリエイティブブラケットだ

 かつて「Powershot N」シリーズで搭載した「クリエイティブショット」を思い出す……といっても知ってる人はわずかだろうけど、1回のシャッターでフィルタをかけたりトリミングしたりで5枚の写真を生成してくれる機能だった。EOS R50のクリエイティブブラケットは明るさや色合いのバリエーションをシーンに合わせて作ってくれるものだ。

 こんな感じ。左上がデフォルトで、白いものが多い構図なので全体にアンダーになりがち。でもこのブラケットで撮ると、そこを考慮した写真(左下)も撮ってくれるし、レトロ調にした写真も作ってくれる(右下)。

クリエイティブブラケットで撮影した4枚。こんな感じでシーンに応じて複数の提案をしてくれる。あとから気に入ったものを選ぶべし

 アドバンスA+はシーンを解析して自動的にHDRや手持ち夜景的な「電子シャッターで複数枚撮影して合成する」機能を発動させてくれるもの。通常のシーンでは普通に撮影し、逆光や夜景時、マクロ時は連写+合成を行う。

 こちらの夜景はそのアドバンスオートで撮影したもの。数枚撮影しHDRがかかってコントラストを抑えた明るい夜景を撮ってくれた。

スマホの夜景モードのようにHDRが効いた明るい夜景を自動的に撮ってくれる(18-45mm 18mm 1/20秒 F4.5 ISO2000)

 マクロと判断されたときはフォーカスを位置を変えて連写し、被写界深度が深い写真にしてくれる。

 どれにも該当しないときは普通に電子シャッターでの撮影となるので、気軽に使ってよし。

 エントリーユーザーでもすぐ使えるシーンインテリジェントオートが最新技術でより賢くなってEOS R50を彩ることになったのだ。

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