3つ目として挙げたのが企業向けの送金プラットフォームだ。現在、債務や給与の支払いは、SaaSから出力したデータを銀行のネットバンキングサービスにアップロードすることで行われている。APIを使って振込が行える送金プラットフォームを開発することで、マネーフォワードのシステムから指示するだけで送金が完了する形を目指す。
23年中に、請求書データを保存する「クラウドBox」と給与データを持つ「クラウド給与」から、総合振込や給与振込を可能にする計画だ。
ただし、具体的な仕組みについては非公開とした。「銀行APIを使うかどうかは非公開だが、銀行送金網を使った送金を考えている」と山田氏。
銀行送金網を使った振込は全銀システムを通じて行われ、これまで銀行だけが接続できていた。22年10月には資金移動業者の接続が解禁されたほか、J-Debitを基盤とした小口決済サービス「ことら」も全銀システムに接続している。
その後、送金に対応するクラウドサービスを追加し、送金方法も多様化させる。売り手がカード決済に対応していなくても、買い手に対してクレジットカード決済機能を提供する「請求書カード払い」や、互いの電子マネー残高で決済を行うウォレット払いなどを計画している。また、給与デジタル払いへの対応も視野に入れる。
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