英国のダラム大学の研究チームは3月29日(現地時間)、太陽の300億倍以上の質量を持つ超巨大なブラックホールを発見したと発表した。これは、今まで見つかったブラックホールの中でも最大の大きさという。
このブラックホールを発見するために研究チームは、ブラックホールの重力によって光が屈折する現象「重力レンズ」を利用。英国の天文学の研究機関「DiRAC」のスーパーコンピュータ「DiRAC COSMA8」でのシミュレーション結果と、米航空宇宙局(NASA)の巨大宇宙望遠鏡「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」の観測結果が合致し、今回のブラックホールの発見に至ったという。
なお重力レンズの観測によってブラックホールを発見できたのは、今回が初めて。重力レンズを利用することで、地球から遠くにある非活動状態のブラックホールの発見が可能という。この手法によって今後さらに遠くのブラックホールを発見することなどが期待できるという。
この研究成果は、英国の天文学雑誌「王立天文学会誌」に掲載された。
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