話題の画像生成AI「Stable Diffusion」、ビジネスモデルは? 企業の利用状況は? 日本法人代表にいろいろ聞いてみた(1/3 ページ)
「イラストレーターのコミュニティーとは仲良くしたい」「企業が使っていくには“気持ちのグレーゾーン”のどこに線を引くか」──。
生成系AIとしてチャットAI「ChatGPT」が沸く一方で、研究開発は速い速度で進みつつも利用に当たっては複雑な判断が各ユーザーに迫られている、画像生成AI。一部のイラストレーターから拒絶反応もある状況や今後のビジネスモデルなどについて、画像生成AI「Stable Diffusion」の開発企業である英Stability AIの日本法人代表、ジェリー・チーさんにいろいろと聞いてみた。
画像生成AIブームを加速させた「オープンソース化」
ジェリーさんは、4月11日にnoteが主催したマスメディア向けのAI活用勉強会で登壇。画像生成AIの原理や、マスメディア向けの活用方法などを紹介した。
Stability AIは「AIの民主化」を掲げ、2022年8月にStable Diffusionをオープンソースで公開した。これ以前にも米OpenAIの「DALL・E 2」や米Midjourneyの「Midjourney」が画像生成AIとして先行しているが、Stable Diffusionのオープンソース公開をきっかけとして、派生モデルや関連技術が続々と登場。画像生成AIが一躍脚光を浴びることになった。
Stable Diffusionはトレーニング済みモデルとして公開されており、企業や個人の開発者が自前の環境で動作させることも可能。集めた画像データを使い、AIモデルを強化することもできる。Stability AI自身もStable DiffusionをWebサービスとして使える「DreamStudio」を提供している。
初期のStable Diffusionは、入力されたテキストに応じて画像を出力する機能のみを備えていたが、下書きなど既存のイラストから類似した構図の画像を生成する「Image2Image」や、小さな画像から高解像な画像を生成する超解像度機能などが追加されている。
関連技術も数多く登場している。生成画像のキャラクターのポーズを棒人間などで指定できる「ControlNet」や特定の画風などへ生成画像を制御する「DreamBooth」「LoRA」など、テキストによる指定だけでは難しかった部分をカバーする技術の他、Webページのデザインといったイラスト生成の枠にとどまらないツールも世に出始めている。
オープンにして儲かるの?
オープンソース化でStable Diffusionを使う人や改善する人が増えたのは事実だが、一方で気になるのがマネタイズだ。
DALL・E 2は初期クレジットが尽きればその先は有料で、Midjourneyは無料でも利用できるがライセンスなどが異なる有料プランを用意している。Stability AIのDreamStudioも初期クレジットの後は有料のスタイルだが、そもそもそのモデルを無料公開しているので、GPUと電気代さえいとわなければStability AIにお金を払わずとも無尽蔵に画像を生成できてしまう。
現状として、Stability AIは投資ファンドからの資金でStable Diffusionを開発しており、大きな収益は挙げていない。今後のマネタイズはどうするのか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
たばこ休憩なき時代の“一服”をどう取るか 温熱と“聞こえない音”で休む、JT子会社のアイマスクを試す
-
2
パナソニックHD子会社、使用禁止の生成AIに従業員約33万人分の個人情報をアップロード
-
3
「Claude Mythos 5」、危害の兆候を顧みず実在の開発者を標的に──AnthropicとAISIが分析結果を公開
-
4
B級感がたまらない? 映画「ストリートファイター」の魅力と原作ゲームの歴史、ゲーマーマンガ家が熱弁
-
5
「能動的サイバー防御」きょう開始 警察・自衛隊などが攻撃元サーバを無害化 高市首相も狙いを説明
-
6
GMO、不正取引の被害額を補償へ 見舞金5000円も 「お名前.com」FX用VPSへのサイバー攻撃で
-
7
PHP脆弱性でいち早くサービス停止したコドモン 背景に「被害が出てからでは取り消せない」
-
8
「お前らの作品は所詮コピーだ」――富野由悠季さん、プロ論を語る
-
9
GMO、「能動的サイバー防御」発動を政府に要請 「お名前.com」FX用VPSへの攻撃で
-
10
ロリポップ改ざん問題でツイート炎上のGMO熊谷社長、「強気すぎた」と謝罪
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR