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MicrosoftによるActivision買収を英規制当局が阻止

» 2023年04月27日 06時43分 公開
[ITmedia]

 英政府競争規制当局の競争・市場庁(CMA)は4月26日(現地時間)、米Microsoftが昨年1月に発表した米Activision Blizzardの買収を阻止すると発表した。クラウドゲーム市場の競争を阻害するという懸念からと説明する。

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 Microsoftの副会長兼プレジデントのブラッド・スミス氏は「われわれは引き続きActivision Blizzardの買収に全力を尽くしており、CMAによる本日の決定に異議を申し立てる」と声明文の画像を添えてツイートした。


 Activisionのボビー・コティックCEOは公式ブログで「この決定はわれわれが望んでいたものではない」とし、Microsoftとともに英競争控訴裁判所に控訴する作業を開始したと語った。

 Microsoftは昨年1月、687億ドルでActivision Blizzardを買収すると発表し、2023年6月末までに完了させる計画だった。Xbox Game Passの充実が目的としている。

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 CMAは、Microsoftが世界のクラウドゲーム市場の約60〜70%を支配しており、Activisionの人気ゲーム「Call of Duty」、「Overwatch」、「World of Warcraft」の支配権を追加することで、さらに大きな優位性を得ると推定している。

 日本の規制当局である公正取引委員会はこの買収を認めたが、EUは5月22日までに決定を下す予定だ。また、米連邦取引委員会(FTC)はこの買収を阻止する訴訟を起こした

 これらの規制当局からの承認を得られない場合、MicrosoftはActivisionに30億ドルの手数料を支払う義務がある。

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