米Google傘下のYouTubeは8月15日(現地時間)、医療に関する誤報についてのポリシー強化と、誤ったがん治療に関する動画の削除開始を発表した。動画削除は同日から実施する。
YouTubeは2020年の新型コロナウイルス関連の誤情報動画の削除や2021年の中絶に関する誤情報動画の削除など、医学的に誤った情報の拡散に対処してきた。
今後、医療誤報ガイドラインを予防、治療、事実の否定の3つのカテゴリに整理し、動画の内容が地元の保険当局あるいは世界保健機関(WHO)と矛盾する場合に適用していく。
特にがん治療については、「がんは世界中で主な死因の1つであるため」信頼できる医療情報源からのコンテンツを簡単に見つけられるようにし、誤った情報を排除するのがYouTubeの使命だとしている。
削除対象の例としてYouTubeは、「ニンニクはがんを治す」や「放射線療法の代わりにビタミンCを接種する」という動画を挙げた。
また、高品質な健康関連コンテンツ増加の取り組みの一環として、米医療大手のMayo Clinicなどと協力し、信頼できる情報源からの有益ながん関連動画をまとめたプレイリストを公開した。
なお、YouTubeのポリシーに違反するコンテンツであっても、公共の利益になるものであれば残す可能性がある。例えば、公聴会の動画や、選挙運動で候補者が語った健康問題をめぐるコメントなどだ。そうした動画の場合は、コンテキストを追加して残すとしている。
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