BL(ボーイズラブ)に特化したSNS「pictBLand」(ピクトブランド/ピクブラ)などが不正アクセスを受け、ユーザーのアカウント情報などが流出した問題で、運営元のGMW(名古屋市)は9月7日、一連のサービスを21日に再開すると発表した。「大事な作品やデータを安全に確認できるように、第三者のセキュリティ会社とも相談し、考えうる対策を全て施した」(同社)という。
再開するサービスはpictBLandと、オンライン即売会サービス「pictSQUARE」「pictSPACE」「翡翠SINGS」の3つで、いずれも21日午後1時から再開する予定。現在、ピクブラとpictSPACE、pictSPACEは新しいサーバ・プログラムで構築済み。翡翠SINGSは被害を出した攻撃手法は適応されないため、プログラムの再構築はしていない。いずれも現在、脆弱性診断を進めている。
各サービスのデータは、バックアップがある8月14日午前6時まで巻き戻す。決済機能は追加調査を行い、万全の体制を期すまで全機能を停止する。
併せて、今回被害を受けたユーザーへの補償内容も発表。直接的な金銭的損害を受けたユーザーへの全額補償や、pictBLandの有料サービス「プレミアム」の料金も希望者には全額返金する。pictSQUAREでは、キャンセルになったイベントの代金を返金する。
GMWの原綾志代表取締役は「サービス運営者としての基本的な責務を果たせなかったことを深く反省している」と今回の事態を改めて謝罪。「信頼を裏切る形となり、事件発生の瞬間から今に至るまで言葉では表現しきれないほどの後悔と責任を感じている」とコメントした。
GMWは8月中旬、pictBLandが不正アクセスを受けてアカウント情報が流出した可能性があると発表。その後の調査で、ピクブラは作品情報データが書き換えられる被害だったのに対し、pictSQUAREでは約80万件の会員情報が窃取されていると判明していた。
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