米Amazon.comは9月20日(現地時間)、バージニア州アーリントンの第2本社で秋恒例のデバイス&サービス発表イベントを開催した。本稿では発表されたハードウェアと一部のサービスを時系列で簡単に紹介する。
ほぼすべての製品に生成AI機能が搭載される(関連記事)。総合司会を務めたデバイス&サービス部門の上級副社長、デイブ・リンプ氏は、これまでの生成AIはクリエイターに焦点を当ててきているが、「在宅アシスタント用AIの場合は、全く異なる考え方をする必要がある」とし、ユーザーのニーズに焦点を当てて開発したと語った。
8インチディスプレイのスマートディスプレイ「Echo Show 8」が第3世代になり、Matter対応に。
最新のAZ2プロセッサを搭載し、「40%高速になった」という。
カメラがようやく中央に配置されたので、Web会議で利用しやすくなる。このカメラのコンピュータビジョンにより、Echo Show 8へのユーザーの距離に応じてホーム画面を変化させる「adaptive content」機能を追加。ユーザーが遠くにいると遠くから見やすい簡略化されたニュースの見出しや時計が表示され、近づくとパーソナライズされたコンテンツが表示される。
空間オーディオ処理技術により、サウンド体験が向上し、空間の音響を感知してサウンドを微調整する「room adaption」技術も追加した。
米国では10月に149.99ドルで発売する。
「われわれの生成AIモデルは、音声とリアルタイム情報へのアクセス、スマートホームの効率的な制御、ホーム・エンターテインメントの最大限の活用など、ユーザーのための機能に最適化されている」とリンプ氏。
米国では“間もなく”すべてのEchoデバイスでこの生成AIモデルにアクセスできるようになる。
AIモデルについては別記事を参照されたい。
子供向けKidsシリーズに安価なスマートディスプレイ「Echo Pop Kids」と、丈夫なタブレット「Fire HD 10 Kids」と「Fire HD 10 Kids Pro」が加わる。
米国では、Echo Pop Kidsは49.99ドル、Fire HD 10 Kidsシリーズは189.99ドルで10月に発売する。
タブレットは日本でも10月に発売する。価格はいずれも2万3980円だ。
(関連公式ブログ)
「Echo Frames」は、2019年の秋のイベントで初代が発表されたメガネ型のAlexa端末だ(日本では未発売)。
新モデルは、バッテリー持続時間がフル充電で6時間になり、15%スリムになり、マルチポイントペアリングをサポートする。
「Carrera Smart Glasses」は、Echo FramesのデザインをSafilo GroupのCarrera Eyewearが担当したものだ。
価格は269.99ドルから。発売時期は未定。
(関連公式ブログ)
Amazon初のサウンドバーとなる「Fire TV Soundbar」は、すべてのFire TVデバイスとBluetoothを備えるFire TVのコンパニオンスピーカーとして使える。ただし、Alexaは搭載しない。
米国では同日119.99ドルで発売された。
4K対応の映像ストリーミングデバイス「Fire TV Stick 4K」と「Fire TV Stick 4K Max」の新モデルも発表。「前世代より30%近く強力になり、Wi-Fi 6をサポートする」。
こちらは同日世界で発売。日本では、Fire TV Stick 4Kは7480円、Fire TV Stick 4K Maxは9980円。
セキュリティカメラの新モデル「Blink Outdoor 4 Floodlight Camera」と、カメラの通信範囲を拡大するデバイス「Blink Sync Module Pro」、バッテリー拡張パックも発表。
Blink Outdoor 4 Floodlight Cameraは、強力なモーショントリガーLED照明を搭載し、最大2年のバッテリー寿命を提供する。米国では10月発売。価格は159.99ドル。
Blink Sync Module Proは、独自の無線プロトコルにより、一般的なWi-Fiよりも遠くまで、従来の最大3倍に拡大するという。庭のフェンスなどに設置できるような設計になっている。来年初頭に発売の予定。価格は49.99ドル。
バッテリー拡張パックはOutdoor 4シリーズに追加することで、バッテリー寿命を最大4年間に延長する。米国では10月発売。価格は29.99ドル。
Ringブランドのホームセキュリティ製品としては、「Ring Stick Up Cam Pro」を発表。3Dモーション検出や鳥瞰図ゾーンなどの新機能を搭載し、米国では10月に179.99ドルで発売する。
「Eero Max 7」は、「Amazon史上最速のEero」で、初のWi-Fi 7メッシュシステムを構築できるとしている。Matter対応。10ギガビットイーサネットを使えば、4K動画(長さについては不明)を10秒でダウンロードできるとしている。
米国では“間もなく”599.99ドルで発売の予定。
(関連公式サイト)
「Map View」は、自宅に多数のスマートホーム製品を設置しているユーザーのために、家中のスマートホーム製品の「デジタルマップ」を作成し、管理する新たなサービス。
すべてのスマートデバイスの状態を確認でき、Map Viewからデバイスを制御することも可能だ。
このサービスは年内に米国で一部のスマートフォンで利用可能になる見込み。価格は告知されていない(無料アプリになる可能性がある)。
「Echo Hubは、Alexa搭載の壁掛け式のスマートホームコントロールパネル。8インチのタッチ対応ディスプレイを備え、家中のスマートホームデバイスをここから管理できるようになる。14万点以上のスマートデバイスと互換性があるという。
デバイスのオン/オフの他、複数のライブカメラの映像を同時に表示することも可能。2024年初頭には、上で紹介したMap Viewも追加される見込みだ。
Echo Hubは日本でも「近日発売予定」となっている。価格は2万5980円。
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