米Amazon.comは9月28日(現地時間)、「最新のAmazonデバイス、機能、サービス」に関するオンラインイベントを開催した。「アンビエントインテリジェンス」を構築するための多様なハードウェアを発表した。
本稿では発表された製品を時系列で簡単にまとめる。日本での発売が確認できたものは日本での販売価格も記載した。
「Kindle Scribe」は、最新のKindle端末。スタイラスが付属し、E Inkディスプレイながらほとんどタブレットのように使える。最大の特徴は、読書中の電子書籍の気になる個所に書き込みができることだ。
日本でも11月30日に発売する。価格は米国では339.99ドル、日本では4万7980円から。
「Halo Rise」は、米GoogleのNest Hubのような睡眠トラッキング機能と、Pixel Standに載せたPixel端末の「めざましディスプレイ」のようなセットした起床時間に合わせて徐々に明るくなる機能を備えた“多目的ベッドサイドトラッカー”だ。もちろんAlexa対応だ。睡眠情報を記録するには、サブスクリプション制の「Halo Membership」への加入が必要だ。
価格は139.99ドル。今のところ日本では発売されていない。
2019年発売のハイエンドスマートスピーカー「Echo Studio」の新モデルは日本でも発売する。日本での販売価格は2万9980円(米国では199.99ドル)。「Amazon Echo史上最高音質」という。
「Echo Dot」と時計代わりにもなる「Echo Dot with Clock」もアップデート。見た目は第4世代とほとんど変わらないが、スピーカーとセンサーがアップグレードされたという。
後述のメッシュルータ「eero」シリーズのWi-Fi拡張器としても機能する。
米国での販売価格はEcho Dotは49.99ドル、with Clockは59.99ドル。
また、Echo Dot for Kidsにフクロウとドラゴンを追加。各モデルのAlexaは見た目に合った話し方をする。価格は59.99ドル。
日本でも販売している車載Echo「Echo Auto」の新モデルは小さくなり、マウント可能になった。Bluetoothあるいはオーディオジャックを介して車に接続する。価格は54ドル。
昨年発表した家庭用ロボット「Astro」の新機能も紹介した。
屋内で飼っているペットを検出し、外出中の飼い主にリアルタイムで動画で見せる機能や、窓やドアが開いたままになっていないかどうか監視する機能など。
AmazonはAstroのSDKを提供しており、今後さらに機能が追加されるとみられる。また、Amazon傘下のRingの製品と提携したセキュリティ監視機能も提供する。
セキュリティカメラの「Ring Spotlight Cam Pro」が新しくなり、さらに高機能な「Ring Spotlight Cam Plus」が追加され、Blinkの初の屋外有線監視カメラ「Blink Wired Floodlight Camera」とBlinkのカメラ用360度回転スタンド「Blink Mini Pan Tilt」も発表された。
Wi-Fiメッシュルータ「eero PoE 6」は、Wi-Fi 6対応で「最大2000平方フィートをカバー」するルータ。壁や天井に取付可能だ。
「eero PoE Gateway」は、同社初の10GbE対応製品。複数のPoEデバイスに最大100Wの電力を供給できる。
eeroシリーズのルータの新機能「Internet Backup」を利用すると、停電の際などに自動的にネット接続の切り替えを試行する。
日本でも販売しているAlexa搭載大型スマートディスプレイ「Echo Show 15」に無料アップデートでFire TV機能が追加される。つまり、スマートディスプレイをテレビとして使えるようになる(日本語の説明が出ている)。
別売りのリモコンを使えば音声以外での操作も可能だ。
2019年から販売している4K Ultra HDストリーミングプレーヤー「Fire TV Cube」もアップグレード。Wi-Fi 6eに対応し、「先代より20%パワフル」になるという。
日本での価格は1万9980円で、10月27日の発売だ。
Fire TVの操作用リモコン「Alexa Voice Remote Pro」(日本では「New Alexa対応音声認識リモコン Pro」)は、リモートファインダー機能、カスタマイズ可能なボタン、暗くても見やすいバックライトなどが搭載されて価格は34.99ドル。日本での販売価格は3980円だ。
イベントのトリを飾ったのは「Amazonの最もスマートなテレビ」と謳う「Fire TV Omni QLED Series」。65インチは799.99ドル、75インチは1099.99ドル。昨年発表の「Amazon Fire TV Omni」のアップグレードとみてもいいだろう。
Dolby Vision IQおよびHDR 10+ AdaptiveサポートのQLED(4K量子ドットテクノロジー)ディスプレイを搭載。Amazonらしいのは内蔵のモーションセンサーで、人が部屋からいなくなると自動で電源を切り、人が入ってくると自動でオンになる。同社が提唱する「アンビエントインテリジェンス」な機能だ。
また、テレビを見ていない間は絵画やカレンダーなどを表示しておくこともできる。
オンラインの発表会は招待制だったが、現在はYouTubeで公開されている。
【訂正:2022年10月3日午後0時30分 初出時、画像1枚目のキャプションを「製品およびマーケティング担当副社長のケビン・キース氏」としていましたが、正しくは「米Amazon デバイス&サービス担当シニア・バイス・プレジデントのデイブ・リンプ氏」でした。おわびして訂正いたします】
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