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悩ましき“充電器ガチャ”との闘い――納車4年目のテスラで挑む、「横浜→岡山」往復1500km旅【前編】走るガジェット「Tesla」に乗ってます(1/6 ページ)

» 2025年03月01日 13時00分 公開
[山崎潤一郎ITmedia]

iPhoneにタイヤをつけたようなクルマ」と表現されるTesla。IT・ビジネス分野のライターである山崎潤一郎が、デジタルガジェットとして、そしてときには、ファミリーカーとしての視点で、この未来からやってきたクルマを連載形式でレポートします。


 筆者の21年式Model 3 ロングレンジは、24年9月に初の車検を終え、走行距離が3万kmを超えました。推定バッテリー劣化率は、約5%〜11%(複数のサードパーティー製アプリによる推定値)で、満充電時の走行距離は名目で500km強ですが、実質的におおむね430〜450kmといったところです。

復路では、神戸ジャンクションに近い神戸北スーパーチャージャーで充電。6基のストールが設置されて敷地内にはコメダ珈琲があり、充電中はゆっくりとお茶できる

 本稿は、納車から3年以上が経過したModel 3による横浜と岡山の往復約1500kmの旅の模様です。EVでの長距離旅に不安をお持ちの方もいるようなので、経路充電にまつわる悲喜交々やエネルギーコストを中心に、前編・後編の2回に分けてお伝えします。ちなみに旅は2024年11月末に実施し、ドライバー1名乗車の一人旅です。

 ホームタウンである岡山への旅は、墓参りと年老いた母親のサポートが主たる目的です。普段はタイパを考慮して新幹線+レンタカーを利用しているので、「EV旅の秘訣は“満タン主義“との決別 テスラで『往復3000kmドライブ』」以来、約2年ぶりの1000km超えの長距離EV旅です。

スーパーチャージャーは利用しないと決めた

 今回、往路においてのみ充電に関して1つのテーマを設定しました。それは、テスラ専用のスーパーチャージャー(SC)を使用せず、高速道路のサービスエリア(SA)/パーキングエリア(PA)に設置された公共の充電器(CHAdeMO)だけを利用して経路充電を行うというものです。

 理由は、SCの充電料金の値上がりにあります。2年前と比較して約2倍の料金になりました。以前は、高速道路から途中退出し、SCで充電後、再入場した場合の初乗り加算額を考慮しても、SC利用にメリットがありました。

 しかし、SC料金がCHAdeMOのビジター料金に近づいた今(それでもSCの方が安価なわけですが…)、低い充電能力であってもSA/PAでのCHAdeMO利用に一定の理があるがあると考えたからです。

 しかも、往路は高速道路の深夜割引制度を利用します。可能なら目的地のインターチェンジ(IC)までは、途中退出したくありません。退出したら割引がリセットされてしまいます。

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