米Metaのマーク・ザッカーバーグCEOはAI研究者で人気ポッドキャスターのレックス・フリードマン氏の9月29日付のポッドキャストに登場し、メタバース構想などについて語った。ザッカーバーグ氏とフリードマン氏は「Meta Quest Pro」とMetaの「Codec Avatars」で生成したリアルなアバターを介して会話した。
Codec Avatarsは、MetaのAR/VR研究部門、Reality Labsが2019年に発表した、3Dキャプチャ技術とAIシステムを使った3Dアバター生成ツール。カメラやマイク、各種センサーを搭載する専用システム、ヘッドマウントキャプチャーシステム(HMC)からの入力データを、3Dアバターにリアルタイムで反映させることができる。
今回のポッドキャストで披露されたレベルのアバターを生成するには、Reality Labsにあるハイレベルなシステムを使って本人の大量の映像をキャプチャする必要がある。
ザッカーバーグ氏は、まだ時間がかかるが将来的には誰もがスマートフォンで自分を撮影することで、2、3分でリアルな3Dアバターを生成できるようにしたいと語った。
アバターには手や下半身がないが、口の動きはほぼリアルタイムで、目を伏せたり、微笑んだりする表情の変化も本人の動きを反映する。
フリードマン氏はポッドキャストの冒頭で、全身のアバターも披露した。同氏はインタビューの間、何度もリアルすぎて信じられないほどだ、という感想を述べた。
ザッカーバーグ氏は、Codak Avatarsの目標は、自分のアバターを漫画風にするのではなく、オリジナルの顔と体のコンピュータモデルを構築することだと語った。フォトリアリスティックにすることで、メタバースでのコミュニケーションがより現実に近くなるという。さらに、このポッドキャストでは暗闇の中に相手が浮遊しているように見えるが、将来的には多様な背景の中で会話できるようにしたいとも語った。
ザッカーバーグ氏は「人間は肉体的な存在だ。だから、1日中画面を見ながら過ごしたいとは思わない。それが、私がメタバースの形成に非常に関心を持っている理由の1つだ」と語った。メタバースは遠く離れた人と一緒にいるように感じられる場だという。
リアルなアバターによる会話は以下のYouTube動画で確認できる。フリードマン氏はこのポッドキャストの文字起こし版も公開している。
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