「地球上の皆様にお願いです」──人工流れ星プロジェクトを進める宇宙スタートアップのALE(東京都港区)は、実証衛星「ALE-1」が近く大気圏に再突入するとして広く観測を呼び掛けている。衛星には400粒もの“人工流れ星の素”(流星源)を搭載しており「すごい流れ星が見えるかも」という。
ALEの岡島礼奈代表は、9月27日に自身のnoteを更新し、天体観測や流星のカメラ観測をしている人達に向けて広くデータ収集への協力を要請した。ただし、「いつ、どこで再突入するか」分からないため、人工衛星の位置が分かるWebサイト「N2YO.com」のURLを添えた。
「みんなでALE-1の再突入を追ってほしいです! もしかするともしかすると、400粒の流れ星が一気に光ったりするかも?」
ALE-1の降下ペースは予想より遅く、9月の時点では10月3日の再突入が有力視されていたが、ALEのX(旧Twitter)公式アカウントは「この高度だと本日中のリエントリはなさそうですね」(3日午後4時時点)と投稿している。
ALE-1は、2019年1月18日にイプシロンロケット4号機によって打ち上げられた同社初の実証衛星。22年には高度500kmの軌道から人工流れ星の放出運用高度である約400kmへの軌道降下ミッションを完了した。最後に流星源を放出し大気圏に再突入する見通しで、衛星本体は高度60〜80kmで燃え尽きるとみられている。
ALEは世界初の人工流れ星を実現する予定だった2号機「ALE-2」も19年末に打ち上げたが、流星源装填機構の動作不良で果たせず、今年4月に大気圏に再突入し燃え尽きた。ただし、2つの実験機で得た知見も生かしてすでに3号機「ALE-3」の打ち上げを計画中。24年に打ち上げ、25年にサービスを開始するとしている。
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