NTTデータ先端技術(東京都中央区)は10月5日、大規模言語モデル(LLM)を活用して非定型業務を自動化する実証実験を始めると発表した。自然言語処理技術を持つAlgoAnalytics(インド、マーラーシュトラ州)と共同で実施し、早期のサービス化を目指す。
LLMをベースにした「デジタルAIアシスタント」を用い、「スケジュール調整」や「出張の手配」といった非定型業務を自律的に遂行するエージェントとしての実用性を評価する。
目指すのは“空気の読めるパートナー”。例えば出張の手配なら、従業員に伴走するデジタルAIアシスタントが相談しながら情報を集め、個別業務に特化した複数のデジタルAIアシスタントへ指示を出す。
「航空会社の好みや新幹線の座席位置など、個人の嗜好や傾向を学習し、その情報をもとに出張手配を行う。デジタルAIアシスタントは、空気の読めるパートナーとして振る舞う」という。
同社は実証実験を通じてデジタルAIアシスタントの実効性評価を進め、2024年4月までに企業への導入支援サービスを始める考えだ。
これまでも企業は業務システムやRPAを使って自動化を進めてきたが、定型業務が中心で、人とのコミュニケーションや判断が必要な非定型業務の自動化は難しいとされてきた。しかしChatGPTなどLLMの登場で従業員から情報を集められるようになり、学習コストなどの導入障壁も下がったことで「さらなる自動化の推進が期待される」としている。
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