　米Adobeは10月10日（現地時間）、年一で開催している自社カンファレンス「Adobe MAX 2023」において、「Illustrator」のアップデートを発表した。複数の機能が新たに登場したが、同社の生成AI「Adobe Firefly」を使った新機能として「テキストからベクター生成」を披露した。プロンプトを入力するだけでベクターイメージを生成することができる。

「Illustrator」に独自生成AIモデル「Firefly Vector Model」を搭載

　生成できるイラストは、キャラクターなどを出力できるサブジェクト、風景などを生成するシーン、アイコン、パターンの4種類から選択でき、生成したベクター画像は編集が可能。特定のイラストからタッチを学習して生成する画像に反映させることもできる。生成に使うモデルは「Adobe Firefly Vector Model」という専用のモデルを使用している。

シンプルなイラストからキャラクター、背景、パターン画像をプロンプトで生成できる

　その他にも、β版で実装していた生成AI機能「生成再配色」を正式実装。プロンプトで指示したイメージに近いカラーパターンをFireflyが自動で生成してくれる。イラストやポスターといったIllustratorのデザインデータ内にあるテキストから、似たフォントをAdobe Fonts内から探し出して再編集ができる「フォントの再編集」も利用可能だ。

デザインデータのテキストから似たフォントをAdobe Fonts内から探し出して再編集できる「フォントの再編集」（英語名：ReType）

プロンプトでイメージに近いカラーパターンを複数生成できる「生成再配色」

生成したベクターイラストに、自身のイラストをベースにしたカラーパターンを適用させることも可能

（取材協力：アドビ）

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