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伝統的なボディに最新ミラーレス、「Nikon Z f」は撮って気持ちいい“趣味系カメラ”の大本命荻窪圭のデジカメレビュープラス(2/6 ページ)

» 2023年10月12日 12時14分 公開
[荻窪圭ITmedia]

伝統的なボディに最新のミラーレス

 何よりまずボディの話から。

 上から見るととてもよく分かる。

 ISO感度ダイヤル、シャッタースピードダイヤル、露出補正ダイヤルがそれぞれ独立している。絞りは基本的に電子ダイヤルで。その際、小さな液晶窓に絞り値が表示される。

 シャッターボタンには昔ながらのネジが切られており、ねじ込み式のケーブルレリーズが使えるか……と思いきやそれには未対応。フィルム時代からカメラを使ってる方は家にケーブルレリーズの2本や3本転がってると思うけど、それは使えないのであった。

 ギミックっぽくはあるけど、ねじ込み式のシャッターボタン(ニコンからはソフトシャッターレリーズ AR-11が用意されている)を付けるときに役立つ。

上面から。伝統的なデザイン。左肩には撮影モード切り替えレバーがある。窓にはF値が表示される

 撮影モードはISO感度ダイヤルの下にあり、PASM、AUTOと5つのポジションがある。SやM以外ではシャッタースピードダイヤルは反応しないが、あらかじめよく使うシャッタースピードにしておけば、SかMポジションにしたとき、さっとそのスピードにできるのがいい点かも。

 正面から見るとグリップ部に前電子ダイヤルがあり、マウントの横にFnボタンが1つある(Z6以上のモデルは2つあるが、Zfは1つ)。

 センサーは2450万画素でボディ内手ブレ補正対応。この辺はZ 6IIと同等だ。

正面から。センサーは2450万画素だ。Z fのロゴの位置がZ fcとは異なっている

 ちなみにボディはマグネシウム合金+光沢黒塗装で、ダイヤル部分は真鍮(しんちゅう)だそうな。

 背面から見るとZ fcと基本的に同じだ。AF枠移動用のスティックはない(ちょっと残念)。

 円形十字キーの下に拡大・縮小ボタンがあり、AE-L/AF-Lボタンはファインダーのすぐ右に(これにAF-ONを割り当てると親指AFを簡単に行える)。

背面から。背面モニターが光軸からちょっとずれてるのは残念だけどバリアングルモニターだからしょうがないか。その分右手の親指スペースは広いし

 ファインダーは約369万ドットのOLEDとミドルクラスのスペックでこのクラスとしては標準的ながら約0.8倍と大きめで非常に見やすい。Z 6II同等だ。

 ユニークなのはメディア。この薄目のボディでデュアルスロットなのだが、片方はmicroSDなのだ。

 グリップ部にバッテリーとmicroSDカードスロットとSDカードスロットが詰まってるのだ。

 ボディはコンパクトにおさめたいけど、なんとかデュアルスロットは実現したいというときの解の1つかと思う。なんだかんだいってmicroSDも容量は増えてるし入手もしやすいし。大容量のメディアを必要とするカメラでもなかろうし。

なんと、microSDとSDのデュアルスロット。サブメディアとしてmicroSDというのはいいアイデアかもしれない

 良いアイデアかと思う。microSDの出し入れはしづらいので(小さい上に奥まったところにスロットがある)、バックアップ用、あるいは常時予備として入れておくといいと思う。

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